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社内のマネージャーと隔週で輪読会して読んだ本のレビュー(2020.10-2021.1)

「良き書物を読むことは、過去の最も優れた人達と会話をかわすようなものである。」__デカルト

個人をエンパワーメントする会社、Nateeの代表をしてます小島です。

昨年、自分の至らなさもあり組織運営の面では大変苦労しまして(事業は20倍成長でしたが)、その反省も踏まえてマネージャー以上には隔週で課題図書を出して輪読会をしています。

目的は大きく3つ。
①意思決定の背景を正しく伝えるため
②社内で共通言語を持つため
③経営視点、経営能力の底上げのため

これがかなり良かったのと、トライ&エラーの振り返りも含めて、輪読した本のレビューをしていこうと思います。

ちなみに、Nateeに来るまで一冊も本を読んだことのないマネージャーがいるのですが、今では輪読会を楽しみにしているそうですw

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

言わずと知れた経営書の名著of名著。100人経営者がいたら5人くらいはオススメしてるような本ですね。

これは、文句なしで読んでみてよかった。「GoodはGreatの敵だ」という共通言語ができるだけで「それってGreatなんでしたっけ?」という言葉がマネージャーの口から出るようになったのは素晴らしい基準の引き上げになりました。

あとはいい意味での「規律」という概念だったり、ハリネズミの三つの円(下記の3つとも満たす領域)だけをやることだったり、Great Companyになるためのたくさんのヒントがあります。

ハリネズミの三つの円
①自社が世界一になれること
②経済的原動力になれること
③情熱をもって取り組めること

Who You Are

『HARD THINGS』の著者のベン・ホロウィッツの二作目。去年出た本の中では一番よかった。すでに3周くらいしました。

一言で言うと「カルチャーとは何か」が書かれている本。それは企業理念やMVVみたいに飾り立てられた言葉のことではなく、「組織の新しい構成員がDay1に取る行動こそがカルチャーである」ということ。

『企業文化』には、「文化とは共有された暗黙の仮定のパターンである」と書かれていますが、まさにそれをチンギスハンやギャングのリーダーなどいろんなリーダーの事例を取り上げて痛快に説明しているのがこの本。

みんなリーダーが何を言うかではなく、何をしているかを見ている。これは全ての経営者が真に理解すべきことであり、組織の屋台骨であるマネージャーもそうであるということ。

たった一人の熱狂

見城さんの自伝でこれも3回くらいは読んでますね。初めて読んだときは衝撃でした。仕事の基準値を上げたくてこれをチョイスしましたが、みんなからはちょっと不評でしたw

伸びる会社は「これ」をやらない

4冊目は識学の社長の安藤さんの本。創業当時、識学の話を聞いたときはなんてけしからんマネジメントの考え方だろう、と思ったのですが、企業運営をしていると「うんうん、めっちゃわかります。そうですよね。はい、すいませんでした」と思うことが増えたのは自分の中では面白かったですw

これをチョイスした理由は、controversialなトピックなので、マネージャー同士でも意見が異なり、Nateeに生かせそうな議論がたくさん生まれそうだと思ったから。

われ広告の鬼とならん―電通を世界企業にした男・吉田秀雄の生涯

広告ビジネスをしているからには、電通を研究し尽くそうと思ってこの本をチョイス。だいぶ骨太でした(全部は読めんかったw)

今では電博やアドマンと言えば就活生の憧れの対象でしたが、昔は勝手口からしか出入りが許されなかった卑しい仕事だって知ってましたか?

しかし、国や業界を変えようと思って邁進してきた吉田秀雄という人の仕事っぷりは本当に目を見張るものがあり、俺は果たして何をしてるんだ、と少し悲しくはなりました(これからや)。

起業の科学 スタートアップサイエンス

年が明けてからは、各分野の基本書みたいなものをしっかりと全員で読むようにしようと方向性を少し転換。

著者の方は賛否両論あるのは置いておいて、本自体はスタートアップのフェーズについてわかりやすくまとめられていて素晴らしいと思います。PMFという言葉を広めたのは間違いなく起業の科学だし、落とし穴をたくさん教えてくれているので良書。

これを読んだ後は社内で「はたしてNateeはPMFしているのか?PMFってなんだ?」みたいに議論が交わされていたのでよかったかなと。

ファイナンス思考――日本企業を蝕む病と、再生の戦略論

朝倉さんのファイナンス思考。「PL思考、ダメ、ゼッタイ」みたいな本で、基本的には大企業の話ばかりなのですが、ベンチャーでもめちゃめちゃ当てはまると思ってます。

僕も去年自分で振り返ってすごくびっくりしているのは、「売上を伸ばさないといけないという呪縛」にいつのまにかハマっていることです。

ぶっちゃけユーザー数や売上はお金で買えるのですが、本当に大切な事業アセットはそういうものではないはずです(起業の科学的に言うと、PMFに足るプロダクトバリューがあるか)。

「事業のコアアセットへの投資を怠り、安易にマーケティングや採用を踏むスタートアップは死ぬ」と散々言われていて、それを自分も肝に命じていたはずなのに、いざ自分が代表になるとなぜか売上至上主義に変わっていくんです。これは本当にびっくりしました。そういう引力が働いているんです。

おそらくなんですが、売上やユーザー数が伸びていると安心しちゃうんですよね。なんだかんだわかりやすい指標ってそういうのだし、実際それで評価されちゃったりするし。

ファイナンス思考を読むと「目先のPLにとらわれることなく事業のコアアセットに投資し続けよう」と、一見遠回りなんだけど中長期的には価値が増えることに時間もお金も使おうという気になれるのでオススメです。この本は現場の人も絶対読んだ方がいい。

⑧Hot Pepperミラクル・ストーリー―リクルート式「楽しい事業」のつくり方

一番直近の会は、Hot Pepper立ち上げの本。Hot Pepperも元々はサンロクマルという赤字垂れ流しの事業で、そっからどうV字回復し、さらには4年で売上300億、営利100億のおばけ事業になったかのかなり具体的な方法が書いてあります。

執行や組織、オペレーションについての学びが最高に多いのでチョイスしました。個人的には、「複雑な事業をシンプルな戦略にして、全員に伝わる形に落とし込む」という点は学びが多すぎました。

「戦略じゃない、物語を聞きたい」

僕はロジックが先行しているのと、伝え方も理路整然と淡々と喋ることも多く、それでは伝わらない(or 伝わっても納得できない)というのを昨年めちゃめちゃ感じたのもあり、伝える設計ができないのは経営者として失格だなと。

オペレーションや組織力がドライバーになる事業の運営者は読んでおいて絶対損はなさそうです。

おわりに(宣伝)

この輪読会はNateeの文化としてずっと残していく所存。また三ヶ月後くらいにまとめ記事書こうと思いますー!

1. 一緒に働いてください!
こんな感じでNateeではマネージャー以上の裁量も大きければ、経営全体への学びの場が豊富にあります。あと、メンバー全員月5,000円まで書籍無料です。

Nateeはまだ創業から2年4ヶ月ですが、すでにフルコミの社員は13名ほど、電通やリクルートの若手のエース社員がどんどん入ってきています。今期はまた爆伸びする予定なのでぜひ仲間になってください!

①大手ナショクラさんに大上段から提案するコミュニケーションプランナー!
②ショートムービーでバズプロモーションを仕掛けたいクリエイティブプランナー!
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