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カクコツ 書く準備⑥| 書けるってどういうことだろう?

取材に行っていちばん困るのが
「わたし書きますよ」という取材相手。
たまにいます。自信があるのでしょうね。
今回は、書く仕事の付加価値は
どこにあるのかというお話。
ちょっと余談になりますが、
おつき合いのほどを。

「わたし書きますよ」

取材先で相手からこういわれた場合、
これまで何に書いたかを何気なく聞きます。
ちょっと有名な方だと
寄稿依頼も多いのでしょう。

自分から言い出すこともよくあります。
多いのは業界紙誌と学会の論文あたり。
でも、これが参考になるかどうかは
微妙なところです。

書くための2つステップ

わたしが原稿を書くとき、
骨子を立てるときに注意している点を
図にまとめてみました。

書けます

2つのステップがあります。
ひとつめは、読み手と依頼元、
自分のニーズと興味を満たすこと。

ビジネスライティングは、
どのひとつが欠けても成立しません。
いわれてみれば当然ですが。

ポイントは、読み手と依頼元は
仕事によって変わる
ということです。
業界紙誌や学会誌は
読み手がそう変わることなく、
著名な先生の原稿が
掲載されているだけでOK。
あまり内容は問われない、という
場合もあります。
(ごめんなさい!)

共感性・先進性・くすっ!

2つめのステップは、
何をどう書くのか、ということ。

共感性とは、読み手が
「なるほどなぁ」「そうだよなぁ」と
感じる内容かどうか。
書き方にも関係してきますね。
先進性はデータをもとに、
市場や他社と比べて何がどこまで
新しいのかを具体的にすることです。

そして「くすっ!」。
可笑しみとか諧謔(かいぎゃく)性とでも
いうのでしょうか。
すべてとはいいませんが、
書いた原稿のなかに1か所でも
笑える部分がほしいと思っています。
ビジネスライティングでも。

他人の原稿を見る基準として

以上はわたしの経験から
言語化・図式化したものであって、
多くの書き手に当てはまるとは
思っていません。
原稿を書くときや取材の最中、
推敲するとき、他人の原稿を
編集・ブラッシュアップするときなどに
基準としていつも気にしているだけです。

こうした観点で考えると、
「わたし書きますよ」といわれても、
その場で「お願いします!」と
返答できるケースは少なくなりますね。

いつも満点の原稿は難しいので…

「じゃアナタは、
 この2つのステップができているの?」
そう聞かれたら、
できていないと答えるしかありません。
だって、皆さんはいま、これを読んで
「くすっ!」としましたか?
しなかったでしょう!


ステップ①はともかく、
ステップ②は難しいですね。
だからステップ②の図には、
「ほどよいバランス」と書いてあるのです。

もちろん言い訳です。
いつも満点の原稿は難しい…

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