超RIZIN.2を見て感じた朝倉兄弟のこれから…
昨夜はオールナイトでカナダ🇨🇦からPPVで日本の格闘技大会、RIZINを観戦!
海外からでもこうやって日本の大会が生放送で観れるのはコアなファンにとってはありがたいものです。
全体の試合結果等はすでに伝わっていますので省きますが、正直、鈴木千裕選手のスクランブル試合でのアップセット、堀口恭司選手と神龍誠選手の謎に唐突なベラトールのフライ級王者決定戦のノーコンテスト以外は完全に僕の予想通りの結末でした。
鈴木選手は僕が心から応援する平良達郎選手と最近は一緒に練習したりと応援している選手の一人です。
彼もまだ24歳なので、ゆくゆくは打撃を武器にUFCという世界でも活躍する日本人選手に成長することになると思いますので、早くRIZINから卒業して世界に舞台を移して欲しいものです。
RIZINと世界のメジャーではそもそもリングとケージ、さらには細かいルールが違うので、当然ながら世界基準のルールで闘うことがマストになります。
そんな彼も前回のタイトル戦ではクレベルに良いところなく破れて、かなり落ち込んでいたようでしたが…
それから、わずか1ヶ月で半ば強引な試合への出場でしたが、この若さならそれもありだったということ。
そして、自らの勝利でリカバリーすることで、それ以上の価値を勝ち取って自らを世界にアピールできたことは本当に今後の大きな自信になることでしょう。
鈴木千裕選手、本当におめでとうございます!
さて、今日のメインは朝倉未来選手の試合の感想と今後に関しての思うことです。
彼の敗戦は普段から世界レベルのUFCなどの闘いを見ている人なら、特に幻想を抱くことなく順当なので全く驚きはないでしょう…
サプライズなのは、こんなにも何も出来ずにグランドの対応ができないで簡単にタップしてしまう朝倉未来選手の弱々しい姿でした。
いかに日頃からレスリングなど本当に強い人と練習していないかが明白なシーンでもありました。
そんな今回の試合では朝倉未来に何もさせずに圧倒して王者になったヴーガルケラモフ選手。
今回は彼が強すぎたという声もありましたが、そんな彼ですら世界レベルではまだまだ中堅ファイターであり、UFCのフェザーのトップランカーグループとはかなりの差があります。
本当に世界のレベルの高さが恐ろしいのがわかります。
そんな中、それでも事前インタビューで朝倉未来自らの口でUFCに挑戦という言葉を出してくれたのは、やはり日本のファンとしては強い選手が世界を目指してくれることは嬉しいものである。
もちろん簡単に今の朝倉未来がUFCと契約できるとは思わないが、今後の彼の格闘家人生でどこまで闘えるかを左右する物差しだったのは事実。
そもそもプライドある朝倉選手はだからこそ査定試合であるコンテンダーズ、または次世代のアジアトーナメントであるRTUからでUFCを目指すことは選択肢としてはないでしょう…
だからこそ、この試合でRIZINのフェザー級(約66kg)で世界王者になることで、一気に直接の契約をしたかったことは推測できたし、その自信も本人の中ではあったのかなと思います。
もちろん朝倉未来は日本国内ファイターの中では断トツで強いのは僕も認めています。
でも、これは批判でもなく、どのスポーツにも当てはまりますが、朝倉未来は典型的に練習ではメチャクチャ強いのに本番ではそれが活かせない、そんなクールな中での心の弱さはずっと過去の試合を見ていても感じるのです。
それはあれだけカリスマ格闘家、YouTuberとしても成功者となり、それ以上に守ることも増えたものを失うプレッシャーもたくさんあるでしょう。
だからここ数年は、海外の強豪でなくても日本人ファイター相手でもしかり、極端にKOや一本を狙うようなアグレッシブな試合はなくて、KOができたのはかなり差があるいわゆる完全なる格下の選手のみでわずかです。
個人的には、最近のここ数年は自分からも無意識に負けないために消極的な判定試合ばかりでガツガツと攻める試合がないのが、世界を目指すという向上心を保つことは厳しいだろうなととても気になっていました。
僕が勝手に推測するには、朝倉未来は変にカリスマになったせいで負けることをに対しては極度に恐れていた気がします。
まだそこまで実力が伴わないのにガムシャラには行けず、自分からは積極的に試合を作れないようなメンタルでは上を目指していく格闘技でトップを目指す上では致命的なような気がする。
それらの本当にタフなメンタルだけはジムの仲間うちの練習の強さではなく、やはり試合を通じて世界の強豪選手に揉まれて、本物を体感、経験することでないと作れないものなのでしょう。
でも、世間というかファンの中では勝手に朝倉未来のカリスマ幻想だけは膨らませていき、本人も気づかないふりをしていれば、昨日のように強い選手と闘えば当然ながらの負け試合になるはず。
しかも、昨夜は得意の打撃を一度も出すことなく相手にも触れられず、前から言われていたグランドのレベルの低さを露呈するなど、過去でも一番悪いような集大成の試合となってしまった気がする。
カウンターの打撃のみを待つ、テイクダウンされないことがすごいということを競うものではない近代MMAにおいて、やはり強烈な打撃に加えて、レスリング含めたグランドの技術なくしてトータルで勝てるほど世界レベルは甘くはない。
そんな意味では本人はもちろんですが、彼の熱狂的なファンにとっては現実を突きつけられる残酷な一夜になりました。
僕みたいな45年も格闘技を見てきている、めんどくさいコアなファンからすれば朝倉兄弟に願うのはただ一つ。
朝倉兄弟には残り1-2年だけで良いから、自分の人生の中で格闘技だけに集中した環境に身を置いた世界線を見てみてみたいということだけ。
ガムシャラに格闘技に向き合い挑戦するカッコ悪い姿を晒して欲しいのです。
とは言え、実際に今後はそこまでのモチベーションが維持できるのかは本人しかわからないだろう…
もちろんこれで引退してプロ格闘家としては無冠の実績で終わるのかも知れない。
そこの人生の選択として、どちらを取るのかはすべて自分次第です。
でも、昨夜の負けを機に僕はそんな格闘家として悔いを残さないように、現役でできる残りの短い時間だからこそ、そこに注目したいと思います。
もちろん世界の格闘技メジャーであるUFCで活躍する平良達郎選手を筆頭に、今の日本では若い軽量級のU-25世代の選手が続々と世界に挑戦しています。
なので、3年後の日本の格闘技界はかなり熱くなっているのは間違いないです。
もちろんエンタメ性を重視した強そうに幻想を抱かせる日本の格闘技イベントも大事だけど、同時にアスリートの頂点を極める競技としてリアルに応援してくれるファンを育てることも大事です。
それこそ日本の格闘技選手がもっとメジャーになり、さらに選手が食べていけるためにも継続していかねばならないと切に願うのです。
そんなことをいろいろ考える印象的な一夜となるイベントでした!
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