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①ヒト生体タンパク質由来の抗菌ペプチド探索 プロローグ 亡霊復活?

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プロローグ 亡霊復活?

 これは、医学論文でないから、こんな体裁でゆるされるのだ。
 この話の原点は、
 
In Vivo 2005 Jan-Feb;19(1):261-4.
Anti-tumor activity of an antibiotic peptide derived from apoprotein E
                            
という、いわゆる3流英文誌。
 とはいえ、そのころ、ぼくは既に博士論文を書き終えて、一般病院に外科医として赴任していて仕事に忙しく。
 近くて遠くなってしまった、基礎医学の仕事で、残っていたものをとりあえず論文にしたような形。
 
 ペプチド薬剤の設計について研究していた最中、生理的抗菌ペプチドには抗菌モチーフ(HM高く、少し親水性があって、陽イオンアミノ酸を多く含む)があることを知った、これをヒントにし、たとえ生理的に抗菌効果が認められない生体内タンパク質の中でも、その中に「抗菌モチーフ」を見つけられれば、それは抗菌活性をしめし、また「自己タンパク質」なので、異物反応(抗体生成やマクロファージ等の反応など)をおこさずに人体に投与できるのでは?という発想だった。
 そして、まったく抗菌とは関係にないアポEタンパク質由来のペプチドが抗菌活性(のみならず、抗腫瘍活性も)認めた、という報告だ。
 当時は、既に外科の臨床医としてやっていくつもりだったし、もう基礎の研究室から遠ざかり研究が事実上できなかったため、もうこの仕事はおわりとなった。
 また、当時の技術では、ペプチド合成費用が高く、洗剤や手洗いやうがい用の健康食品としての応用がむずかしく、またペプトを経口で投与できる事例がなかった(消化管のペプチダーゼで分解されてしまう)ので、医薬品としての応用もむずかしい、という印象だった。
 そうこうしているうちに、当時の共同研究者に作ってもらったこの「たんぱく質内の抗菌モチーフを同定するプログラム」がなくなってしまい、解析ができなくなってしまった。
 今回、ChatGPTの助けで、ぼくが独力で、そのプラグラムを再現できたことで20年前のこの仕事に再びとりくむことができるようになった。
 この20年間の間で、経口ペプチド薬剤がでてきていることは追い風だし、もしかしたら合成技術の変化もありペプチド合成費用も抑えれるようになっているかもしれない、など、少しの期待をもっている。
 そして、この記事を読んだ人の中に、あわよくば、共同研究者、研究費出資者、があらわれんことを!

続き ②へのリンク ②ヒト生体タンパク質由来の抗菌ペプチド探索 第1章 ぼくのIT遍歴 1 挫折のほうが多いぼくの過去|kojikoji (note.com)

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