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ザ・マイノリティー・ストーリー

ついにこの日がやってまいりました、
7週目!!
#週1note
最終回。
水曜日のつかぴです。

今回は4月は東京、5月は大阪で行う
乞食ガールズ 10周年記念個展の
ビジュアル(W白無垢)撮影までのエピソードです。

" 白無垢姿を男性ふたりで着る "
っていうのがいかにこの世界(日本)で
特殊な事例だったかを
ここに記したいと思います。

さぁ、行きますよ。
ザ・マイノリティー・ストーリー。


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まずはこれが
今回のメインビジュアルの完成形です。

まずは何故、
10周年のビジュアルが白無垢姿なのでしょう?
めでたいってことしか共通点ないじゃん!
ですよね。
わかりますわかります。

その何故には2つあります。

ひとつは、
2011年に京都太秦映画村の扮装写真館で
乞食ガールズは、町娘と花魁の格好をして写真を撮ったんですが
(Twitterのアイコンです)、
「白無垢」も扮装写真館のカタログにあって
ずっと頭の片隅でいつかやりたいって
思っていたこと。

もうひとつは、
僕が20年ぐらい前(上京した時)から
ずっと好きで、今でも東京でのライブは毎回行っている
BRAHMANというバンドのボーカルの
TOSHI-LOW が 女優の りょう と結婚した時に、
10年もったら式を挙げよう と約束し
実際に10年たったら挙式した
というエピソードに
乞食ガールズの10周年を重ねたことです。
(これは、相方のまちこにも言ってません。
そして、そのぐらいBRAHMANのファンです。)

最初は、
また京都太秦映画村の扮装写真館で
白無垢着て、出来上がった写真(データ納品不可)
をiPhoneで写真撮って
またTwitterのアイコンにしようかなってぐらいでした。
ふと、
白無垢って今でも取り扱っているのかな?
あったとしても2着あるかな?
って心配になってきました。
電話でお問い合わせしてみると、
白無垢は今でも取り扱っているとのこと。
でも1着しかないとのことでした。

そん時は、しょうがないねー
ってすんなりこのアイディア自体を諦めました。

そして今年、2019年になり
10周年個展の会場もまだ決まっておらず
フライヤーのアイディアも何も決まってなかった頃、
もうすでにアイディアとしてあるW白無垢案を
やってみることにしました。

とりあえず
このビジュアルのデザインをしてくれているBOMBに相談しました。
(BOMBはブライダル系の撮影の仕事もしている)
10万円以上かかるって言われたけど、
いろいろ聞いてみると言ってくれました。

1週間後、
文様作家APSU SHUSEIが怪談会出演のため上京。
その時、結婚経験のあるAPSUに相談しました。
白無垢だけレンタルして着付けする人を別に依頼する方法など。
写真館もやっている写真家の井上嘉和さんにも聞いてもらいました。
話の流れからW白無垢の件が+袴(APSU )になってしまいました。
袴あわせて15万円ぐらいとのこと。

予想はしていたけど、
めっちゃ高い。たった一度のネタのために。

それからインターネットで
” 白無垢 写真館 " とかで調べたら
平日なら1カットで7,000円とか出てきました。
めちゃくちゃ安いやろ!
これは衝撃的でした。
もちろんデータ付きはオプション扱いで
いきなり3万円台になるみたいで、
まぁ、それでも全然安いし
何しろ、着付けから撮影からすべて任せれる!

1月中旬に行われたAPSU怪談会の時に乞食ガールズで受付担当したので、
そん時、まちこに白無垢写真撮りたい
って、これまでの情報と共に報告。

15万円あるなら旅行できるじゃん
って言われたましたけど。

そして平日にブライダル系の各写真館にお問い合わせメール開始。
乞食ガールズと名乗り、10周年の記念だということも説明した上ですべて包み隠さずにお問い合わせ。

1軒目は、
婚礼目的以外の撮影はお断りしているとの返事。
でも断わられることを想定していなかったため軽く凹む。

2軒目は、
婚礼の予定がなく記念撮影だけでもOKということがQ&Aに載ってたので、いけるだろうと思っていたら、
男性が女性用の衣装を着るのはNG。
イラっとしました。
その理由で断れるとは
思っていなかったので、
イラっとしました。(2回目)

自分は平凡で普通だと思っていたので
自分が実はマイノリティーだったってことに
気付かされました。

そんな時に、
打診をしていた骨董商をやっている友人の宇和田光太郎からの連絡。
市場にて古着の白無垢2着の在庫がある業者がいるとの連絡。即決なら今すぐお金払ってお取り寄せできるとのこと。
もうすでに一般のブライダル系写真館コースは諦めていたので、値段的には高くなるけどその話に乗っかりました。

しかしその夜に3軒目のブライダル系写真館からの返事。
男性ふたりでもOKとのこと。
着付けは手間が単純に2倍なので料金も2倍。
綿帽子はオプション料金プラスで
でも値段的には4万円かからないぐらい。
全然安い(この時点でオレの予算は10万円設定になっていた)。
しかし、女性向けを前提とした衣装のため
サイズに制限があるとのこと。

そんな中、古着白無垢の件はどんどん進んでゆく。
揺らぐオレ。
まぁ友人に頼ったからにはそっちを優先するんだけどね。

そしたら3軒目からの返事。
サイズが用意できないとのことで、
ここで身も心も完全に古着白無垢コースになりました。

2軒目でのやりとりに
かなり心が傷ついていたので
3軒目の返信とやりとりに
めっちゃ心が救われました。
なので3軒目のリンク貼っておきますね。

https://swing-photography.com/

※3軒目には、我々が乞食ガールズであることも、写真がフライヤー用だと言うことも隠してお問い合わせしました。
もし話が成立して当日、髭面のおっさんが来るとなっていたら、なんか申し訳なく思いました。


そして白無垢が2着届き
でも綿帽子は1つだけだったので、
まちこにメルカリで綿帽子を2,000円で買ってもらいました。
綿帽子、試着してみたら
めっちゃ布そのもので、
なにかしら装置が必要だと判明

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宇和田光太郎が直接卸してる
というか完全なる関係者の代田橋にあるキモノ葉月にて。

撮影はキモノ葉月の定休日に
店内レイアウトを変えて手作りスタジオに、
着付けもキモノ葉月でやってくれることになりました。
撮影予定日まで約2週間、
綿帽子攻略の日々が始まりました。


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一応ホームセンターで
ハリガネを見ながら綿帽子をどうするか
考えてたけど、その場で
ポチりました、ふたつ。
Amazonで。

その名も、綿帽子キーパー「孔雀」。

それでもなんかサイズ感が
ピンと来なかったので
綿帽子の前部分を折って貼りました。


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その後、ダイソーで買ったハリガネで
綿帽子キーパー的なの作ってみたけど
超難しくて、
綿帽子キーパー買って良かった!
と、安心しました。


さぁ、いよいよ2/6(水)
キモノ葉月定休日、撮影日です。
雨。
12時ぐらいにキモノ葉月到着。
トルソーに白無垢が着付けされている。
まちこ 合流。
まちこと綿帽子の調整。やっぱり難しい。
綿帽子キーパー買って良かった。
宇和田光太郎 合流。
お店の什器やラック等を通路に出して、
これまたAmazonで買った3m×3.6mの黒幕を吊るす。
普段お店の照明は電球色なので白昼色に交換。
葉月ちゃんが合流する14時まで
ソファーに座りながらティータイム&YouTube鑑賞。
14時ぐらい、葉月ちゃん合流。
つかぴから着付け開始。
白無垢って重い。膨らみを出すために中にいろいろ仕込む!
白無垢を着付けるのははじめてと言う葉月ちゃん。今日までいろいろ勉強してくれていたみたい。
続いて、まちこ着付け。
想定していたよりも結構早く終わる。
三脚にカメラをセットし構図を決める。
綿帽子 装着。
白無垢を着たら動くの大変なので、
セルフタイマーボタンとシャッターボタンを
葉月ちゃんに教えて、押してもらう。
構図を変更するたびに、
葉月ちゃんと光太郎に着付けの補正してもらい、
またセルフタイマーボタンとシャッターボタンを押してもらう。
その繰り返し、フィルムひとつ分の36枚。
撮影自体は一時間かからず。
現状復帰して18時過ぎには完全終了。
白無垢2着はあまりにも重いので、
光太郎に車でつかぴ宅まで送ってもらいました。
何から何まで宇和田光太郎とキモノ葉月にはお世話になりっぱなしでした。

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一般の社会にいくら寄り添ってみても
NGな我々は
結局、手作り感満載の撮影。
いつもと一緒じゃん!
10年間続けてみても
やっぱりいつもどおり。
やっぱりマイノリティーな我々には
テンプレートなどに受け入れられることはなく
いつものように
努力ありきで、DIYで、
でもやっぱりめっちゃ楽しくて
乞食ガールズの10周年には
全くもってウチららしい撮影でした。

10年経っても
なにも変わっちゃいませんでした。


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超絶長文でしたが、
最終回ぐらいはいいよね?

最後に言っておきたいことがあります。
ご察しの通り、
白無垢、綿帽子、2セットずつ
古着(買い取り)なので、
うちにあります(いらねー)。
使いたい方には無料で貸します!
もちろん着付けもできないし、
着付けに必要なグッズもないのは
あらかじめご了承ください。
重いし嵩張るので
取りに来てくれることが前提です。
経験したことからできるアドバイスとしては、
持ち込み料取られるので、
一般のブライダル企業に委ねる方は
すべて委ねる方が安く済みますよ!


はい、
最終回もこれにて終了です。

水曜日のつかぴの
#週1note
いかかでしたか?

最終回を迎えましたが、
まだ展示アーカイブスも途中だし
しばらくnoteは続けていきますので
よろしくお願いします。

それでは、また!


乞食ガールズ、デビュー10周年記念個展やります!
是非、遊びに来てくださいね!



#週1note




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