光源

雨上がりの青空
青い箱の天井を見ているようだ

枯れた訳でもないのに
花が濡れたまま
路上に落ちている

湿った花を土の上へ置くと
手は拾いあげる為に
作られたのかも知れないと思った

風が運ぶ前に
離れた場所へ
もう一度戻すことは
余計なことだったのかもしれない

枯れかけまだ緑を残す葉を
眠るまで
ずっと触れていた夜があった

葉脈の微かな窪みと輪郭
葉柄は強くはっきりとしていて
暗闇の中でも爽やかだった

花を戻し、葉に触れたまま眠ろうとする
閉じかけた目の先

光るのは埃
それとも翼

あんなにゆっくりと
落ちることから
離れながら

目覚めれば
あるはずの無かった茶色の班が
葉にひとつ 増えていた

#詩 #twpoem #現代詩

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