雨上がりの青空
青い箱の天井を見ているようだ
枯れた訳でもないのに
花が濡れたまま
路上に落ちている
湿った花を土の上へ置くと
手は拾いあげる為に
作られたのかも知れないと思った
風が運ぶ前に
離れた場所へ
もう一度戻すことは
余計なことだったのかもしれない
枯れかけまだ緑を残す葉を
眠るまで
ずっと触れていた夜があった
葉脈の微かな窪みと輪郭
葉柄は強くはっきりとしていて
暗闇の中でも爽やかだった
花を戻し、葉に触れたまま眠ろうとする
閉じかけた目の先
光るのは埃
それとも翼
あんなにゆっくりと
落ちることから
離れながら
目覚めれば
あるはずの無かった茶色の班が
葉にひとつ 増えていた
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