見出し画像

最近の映画劇伴 音楽制作過程 雑感

メインテーマのデモが完成し、監督に送る。映画音楽に限らず、この1回目の提案がもっとも緊張する。しかも今回のように自信がある場合は尚更だ。

3通りのデモを送る。無事、最もよくできているかなぁと感じていたものが通った。この瞬間は最高。僕の意図やこだわりも拾い上げてもらった。こういったとき、相性というかシンパシーの通ずる方が相手だとすごくスムーズだ。

もちろんこのメインテーマのデモはすごく時間をかけて制作した。本番用の納品くらいの熱量で書き上げた。

あとは、楽器の生録。ピアノ、ギター(というかノイズ)、ヴァイオリン、チェロ、コントラバス。ピアノとギターは自分で弾いて録音できるが、弦はそうもいかない。僕は弦の音がすごく好きなので、自ずと好きな弦楽器奏者も両手の指の数くらい浮かんだ。

今回はエレクトロニクスと混ぜて楽曲をつくるので、ノイズやアンビエント の方面に強い方、理解の多い方が必要だった。

そこで、前から音源を好んで聴いているヴァイオリン奏者にコンタクトを取る運びとなった。初回の打ち合わせを終えた段階だけれど、すごくほっとしている。低弦も録音できる方だし、すごく優しそう。笑

僕は音大も出ていない野良のような音楽家である。仕事をたくさんこなすに連れて、芸大音大を出ている方と多く接する機会が増えてきた。僕は専門的な教育を受けていないので、いつもやや気遅れしそうになる。そんな中、一生懸命勉強しているし、なによりわからないことはわからないと言うことがどれほど大事かを痛感している。

そのヴァイオリン奏者の方は、音源が好きで一方的にSNSをフォローしていた。よかった。これからの録音と編集がすごく楽しみになってきた。

さて、監督から送られてくるReelもいよいよ後半の後半くらいになってきた。まだまだ完成は遠い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?