第15回【第一回電解質擬人化会議!】
2018年11月27日公開 34分34秒
「いんよう!」アップルポッドキャストの、この回はこちら
ここからは地引網の収穫です。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
「ナトリウムの髪色は赤です」
1. なぜ「第一回」なのかは聞かないでくださいよ
最初~4分56秒
● 前回の終わりに古典の話になったが、今「はいからさんが通る」の劇場版が公開されている。(よう)
● 少女漫画としての古典作品。今のベタの元を作っている作品の一つ。王道なんだけどおもしろい。真ん中に160キロの球が来て空振りするような感じ。ただ真っすぐが速い作品。全盛期の藤川球児みたい。(よう)
● 主人公の紅緒のような「お転婆で、失敗もするけれどその瞬間瞬間を誠実にまっすぐ生きている」みたいなキャラクターは好き。声は早見沙織さん。「はたらく細胞」では制御性T細胞の人。冷静な感じの。(よう)
● 早見沙織さんはトーンを変えるだけで、キャラクターの感情や性格を一発で表すことができる。チューニングの持ってきかたがすごい。声は早見沙織なのに違うキャラクターになる。(よう)
2. 電解質ってなにやってんのか把握しづらい件
4分57秒~11分05秒
● どこで挫折したかという話から。そもそも一般の人が「電解質とは」と調べてもわからない。(いん)
● ポカリスエットとかOS1とかのイメージはあるかもしれないし、ナトリウムやカルシウムという名前は知っているかもしれないが、いっちーが言ってるのは医学的にどういう役割と意味があって、なにが大事かという視点のこと。(よう)
● カルシウムが結局何をしているのかを理解していないと擬人化できない。でもスマホで検索すると「ナトリウムは体の水分を調整します」「カリウムは神経の伝達に役立ちます」「カルシウムは神経の伝達に役立ちます」「カリウムは水分の調節をしてます」「カルシウムは血液の凝固に働きます」などと書いてある。かぶりすぎてる。(いん)
● 細胞のほうが役割がはっきりしている。電解質はどこにでもあっていろんなことにかかわっている。輪郭を把握するのが大変。(よう)
● 医療を学ぶ人は正常がよくわからない状態で異常だけ勉強する。赤血球白血球などは働きも勉強するけど、電解質にかんしては「低カルシウム血症」「低カリウム血症」の鑑別を勉強する。低カリウムだと筋肉がうまく動かなくなるし、低カルシウムでも筋肉はうまく働かない。医者は、低カリウム血症は何の病気の時に出る…というように結び付けていくので頭の中に絵が描けていない。(いん)
3. まずナトリウムを主人公とします
11分6秒~19分29秒
● ナトリウムはざっくり言うと「水を保持する役割」(いん)
● 血管の中ではナトリウムイオンが陽イオンの中では一番多い。擬人化するなら主役かと思う。(よう)
● 「響け!ユーフォニアム」の主人公、大前久美子は地味で自己主張もしないけど、物事がよく見えてて状況に対応できるキャラクター。最終的には久美子が解決している。(よう)
● ナトリウムがあるところに水が寄ってくるんだから、モブである水にモテるという考え方がある。擬人化するときに世界観をどうするか問題があって、「はたらく細胞」はまっとうに体の中を街にして描いていた。高校生の日常系にしちゃうのは簡単な解決法だと思う。敷地内の同じ寮に住んでて、関係性の深いナトリウムとクロライドは同室、とか。(よう)
● ナトリウムとカリウムはすれ違う(いん)
● そう。ナトリウムは血管の中に多くてカリウムは細胞の中に多い。カリウムを細胞内に取り込んでナトリウムを排出する「ナトリウムカリウムポンプ」っていうのがあって、カリウムを取り込んで一対一でナトリウムを外に出すから、細胞内はカリウム濃度が高くて、血管内にはほとんどカリウムがいなくてナトリウムが高い。その勾配が、心筋が興奮して収縮するときに超大事。このように入れ違うから、この二つはライバル。桜木花道と流川みたいな感じ。同じ部屋にはいないけどお互い意識している。会うと喧嘩するけど「あいつが一番やるな」みたいな。(よう)
● クロールはヒロイン。カリウムもナトリウムもクロールちゃんのことが大好き(よう)
● ナトリウム、カリウム、カルシウムはみんな陽イオンで、対抗する陰イオンはクロール。あとリン酸や炭酸系は陰イオンだけど、クロール以外は少ないから無視する。でも特殊な病気で陰イオンが増えると「アニオンギャップ」が変わって、診断に使ったりする。クロールしか女の子がいなかったところに、暗躍する病んでる感じのヒロインみたいのが別にいる。(いん)
4. ぐいぐい決めていきますよ。ぐいぐいですよ
19分30秒~30分17秒
●「えんどうそのこ」略して「えんそ」とかでもいいのか(いん)
● それでもいい。それなら全員漢字で日本人ぽい名前にするとか(よう)
● じゃあナトリウムは「名取くん」。カリウムは「かりう」「かりゅう」くんとか?(いん)
● 下の名前にしてもいい。外国人風にしてもいい。クロライドは女の子ならクローラちゃん、クロラちゃん。男の子ならライドくん、とか。萌えキャラにするなら性は揃えた方がいい。きらら系の男性向け萌え作品なら女性、女性向けなら全員男子高校生、全員同じ寮に住んでて、三年生の生徒会委委員長がいて、補佐官的地味キャラがいて、主人公は新一年生(よう)
● 神経が興奮するとき、一番最初に入ってくるのがナトリウムで細胞の中の電荷がプラスに寄って(脱分極)、それを維持するのはカルシウム。ナトリウムは女の子(水)にモテるのと、特攻隊というか切り込み隊長的な男気を感じる。髪の毛は赤の熱血主人公。そうするとライバルのカリウムは青い髪の冷静なキャラじゃないと。(よう)
● 個人的にはカリウムは紫にしてほしい。炎色反応が紫だから。(いん)
● それは金属としてのもので、電解質だから燃やさないけど、それでもいい。ナトリウムの炎症反応は黄色だから黄色のものを身に着ければいい。(よう)
● カルシウムはほとんど骨にあって、血中にあるのはごく一部。ナトリウムなどと比べると、体内の量は多い。だから財閥で、血中に来てるカルシウムは財閥の三男とかでやんちゃ。実家の厳しいしつけから逃れたくて寮にいる(よう)
● よくそんなのがぽんぽん出てくる。カルシウムはアルブミンとくっついてることが多い。それはじいや的な、運転手的な感じ?ハイスコアガールで言うとパチンコ中毒のじいやみたいな。ああいうのがアルブミンとしてカルシウムを運んでいる。(いん)
● じゃあ(カルシウムは)寮に住んでるわけじゃないのかな。(よう)
● カリウム君とリンさんは恋人同士じゃなくて幼馴染。リンさんが一つ年上。でもカリウム君はクローラちゃんが好き。クローラちゃんは金髪で、イギリスかロシアからの留学生にしよう。(よう)
● それはあなたの好みが入っているのでは(いん)
● ナトリウムがいっぱいあると、血管の中に水があふれて足がむくんだりする。いるとウザいなと思われてる生徒会長。でも減ると回らなくなる。でも腎不全になるとクロールは上がる。クロールの値は判断基準にはならないけど。(よう)
5. 擬人化における萌えと「うまいこと」の重要性および電解質同人誌はあるかあるよねきっとある
30分18秒~最後
● 擬人化するときに「うまいこと言う」ことがある。鉄ならキャラ化したときに、すぐ緊張して真っ赤になる、とか。「錆びついてやがるぜ」が口癖とか。(よう)
● 医学生が聞いてたらハッとするかも。ナトリウムとカリウムの交換関係に、萌え的なものを見出していいんだ、みたいな(いん)
● もう見出してる腐女子属性の女性はいると思う。同人誌にあると思う。どっちが攻めでどっちがウケかとか考えてる。絵とかも描いてると思う。(よう)
● 受容体の攻めとか概念がわからなくなるけど、そこまで考えてる人もいそう。(いん)
● 受容体は狂言回し。ナトリウムとカリウムはポンプでしょ。その子がいるとナトリウムとカリウムはすれ違いを起こす。胃だとプロトンポンプになる。胃酸で酸性にするために水素イオンを出すためのポンプ。ナトリウムと水素イオンを交換する(よう)
● スピンオフだ。(いん)
まとめますと…?
<登場人物>
★ナトリウム…名取くん
★カリウム…かりゅうくん?
★クロライド…クローラちゃん
★リン酸…リンさん
★カルシウム…?
★水分(モブ)
<キャラクター紹介>
★主人公は名取くん。熱血系。髪は赤。黄色いものを身につけている。生徒会長。ウザいと思われることもあるけれど、いないといろいろ回らない。クローラちゃんが大好き。
★かりゅうくんは名取くんとライバル関係にあって、いつもすれ違う。髪は青もしくは紫。クローラちゃんが大好き。
★カルシウムくんは財閥の三男。やんちゃ。じいや(アルブミン)に送り迎えをしてもらっている。
★クローラちゃんはロシアかイギリスかドイツからの留学生。金髪
★リンさんはかりゅうくんより一つ年上で、二人は幼馴染。
★基本的に高校生の日常系。寮生活にするか部活ものにするかは決まりませんでした。
********* 感想 *********
● 11分過ぎからよう先輩がものすごい勢いで擬人化をゴリゴリ始めていくところが、とにかく聞きどころです。それに困惑しながら否応なく巻き込まれていくヤ先生も。
● わたくしは高校生物の知識もないし、アニメ文脈もさっぱりだし、なにからなにまでわからないことだらけですが、なんとなくわかったような感じでまとめてしまいました。でも電解質のはたらきを話しているところはおもしろかったです。少なくとも、ナトリウムとカリウムの関係、カルシウムとアルブミンの関係は覚えました。クロライドがなんか重要ということも。
● ここから三年後に、これも伝説回の「第一回細胞小器官擬人化会議」が行われますが、まだまだ先の話ですね。
● 今回もおもしろかったです。ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?