奈良県立美術館
特別展「エドワード・ゴーリーを巡る旅」
会期:2024年9月14日〜11月10日
「大人のための絵本」として有名なエドワード・ゴーリー。
朝の9時半ごろ、2階に上がる展示会場はゆったりしている。
ガラスケースの奥に展示されているのもある。小さな絵本のペン画の原画、絵本の原寸で仕上げられ、老眼の目には少し厳しいサイズ。
絵本として持っていたのは『うろんな客』のみ。
画像はたくさん見かける、好きな世界観。綿密な線画の資料として眺めていたが、絵本としてはちゃんと理解していなっかたようだ。
不思議なキャラクター、芝居がかった衣装、空虚な風景、翻弄される紳士、不運な人達、解けない謎、シリアスなユーモア、クールな死生観、、、
絵本のそれぞれの切り口の違いがあり、奥行きのある世界観にイメージが広がる。とてもおもしろい。
1階では、
【関連展示】エドワード・ゴーリーと日本文化-20世紀アメリカの眼-
日本美術からの影響を展示している。確かに、ゴーリーの作品の余白と省略の心地よさは、馴染みがある。
出口の手前には、売店。
沢山のグッズが展開され、絵本が揃っている。
そこで、目を引いたのは、
The Fantod Pack
ファントッドパック(不安な箱)と言う名の小箱には、
20枚からなる占いカード(タロット)と付属の解説書。
全て英字表記だが、
Googleレンズが翻訳してくれる、便利な世界。
箱の裏面には
マダム・グロエダ・ウェイアードの表記は、
マダム「 Groeda Weyrd」、
「Edward Gorey」のアナグラム(言葉遊び、単語または文の中の文字をいくつか入れ替えることによって、全く別の意味にさせる)名だそうだ。
付属の解説書には、
そのマダム・ウィアードの紹介や、
カードの占い方法や使い方、
そして、
全カードの意味が記されている。
例えば「はしご」のカードの
書き出された意味は、
とまあ、
これでもかと、不運な言葉が並ぶカード。
謎めいた解釈、比喩と象徴、俯瞰の視線、入れ子の遊び。
占いは、吉凶いずれにしても気にすることはないので
「あたるも八卦、当たらぬも八卦」ということだが、
神託される言葉を、どう理解し笑えるかが楽しみ方だ。