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授業を目的ベースで考える

こんばんは。
こうじ先生と申します。

今日は「授業を目的ベースで考える」について書いていきます。

麹町中学校の工藤元校長先生の「学校の当たり前をやめた」という本に出会い、最上位目標という言葉を知りました。

それがきっかけで、自分自身も「この活動はなんのために?」「この授業はなんのために?」「そもそも学校は何のためにあるのだろう?」と考えるようになりました。

今日はそんな内容から「授業」に特化して目的ベースで考えていきたいと思います。

手段が目的になっている授業

私は今まで授業を考える時、自分が今まで受けてきた授業をベースに考えていました。
「授業ってこういうもん」「これをするのが授業」という社会一般的な認識のもとに授業構成を作成していました。

しかし、そこには手段が目的になっていることが多々あることに気づきました。

板書の目的は?

先生が黒板の授業内容を板書して、生徒がノートに写す。
定期的にそのノートを回収して、成績に入れる。

これは世間一般の授業の当たり前でしょう。
私も当然のようにやっていました。

しかし、考えてみてください。
板書をノートに写す目的はなんでしょう?

あとで振り返るため?

じゃあ、板書が印刷されたものを配ればいいでしょう。
今ならタブレットで板書を共有することだって容易です。

書くことで覚えるため?

覚え方は人それぞれです。
生徒はそんなつもりでノートに書いていません。

みんなの意見を共有するため?

これもタブレットで一瞬でできます。
わざわざ時間をかけて黒板に書く意味はありません。

私は以上の理由から板書をやめました。
授業の流れを書いたり、全体でどうしても共有したいことがあった場合に使うこともありますが、ほぼ黒板は使いません。

全体への説明の目的は?

私は今まで授業の最初に全体に授業内容の説明、新しい文法の説明などを10〜15分ほど行っていました。
自作した完成度の高いパワーポイントを使い、上手に説明できていた自信があります。

しかし、目的ベースで考えるととても無駄な時間だと気づきました。
成績上位層は内容を理解しているため説明を聞かなくても大丈夫です。
成績下位層は全体での説明を聞いても理解できません。

私が力を入れて作成したパワポも時間をかけて説明した内容もクラスの半分以上には届いていなかったのです。
生徒は「聞かないといけない」「授業態度点が悪くなる」から聞いていたのです。

じゃあ、先生の説明ってなんのために必要なのでしょうか?
私は家電製品等の「説明書」のような役割だと思っています。

新しく家電製品を買った時に最初から説明書を全て読む人はいないはずです。

最初のとっかかりだけ見て、使い出します。
じゃあ、いつ説明書を見るのか?

使いながら「あれ、これどうやるの?」となったときに説明書を見返すはずです。
先生の説明もこれと同じなのです。

生徒が課題に取り組んで「あれ、これどうするんだろう?」と思ったときに、説明を見れることが大切なんです。

なので私は全体の説明も文法説明もGoogleスライドやドキュメントで作成し、クラスルームに貼り付けています。
生徒には「見たいときに見てね」と伝えています。

このおかげで15分ほどの時間を削減できたし、生徒も自分が見たいタイミングで説明を見ることができるようになりました。
全くスライドを見ずにできる生徒もいれば、スライドを見ながら課題を進める生徒もいます。

課題の進め方は人それぞれでいいのです。

授業終わりの挨拶の目的は?

私は講義型の授業から脱却し、自由に課題を進める授業を展開しています。
講義型の授業の全てを否定しているつもりはありませんので、悪しからず。

そうなると、自分の席で1人でする生徒もいれば、数人で課題に取り組む生徒もいれば、早く終わった生徒に教えてもらう生徒も出てきます。

その中で授業が終わるチャイムがなりました。
どうしますか?

まだ課題の続きをした生徒もいる中、全員を自席に戻し号令をかけるのはあまりにも非効率的です。
なので、私は終わりの挨拶をしないことが多いです。

因みに私は授業を5分前に終わるように段取りしています。
なのでチャイム5分前には「キリのいいところで終わってね」と伝えます。

チャイムがなる前に休憩に入る生徒もいるし(教室は出ません)、チャイム後も少し課題に取り組む生徒もいます。
ルールは1つ。
邪魔をしないこと。
それだけで大丈夫です。

まとめ

授業を目的ベースで考えると、当たり前にやっていたことが本当に必要かを考えることができます。

そのおかげで、卒業式にもらった生徒からの手紙に「こうじ先生はいつも生徒のことを考えた授業をしてくれたので、勉強しやすかった」と書いてくれました。

ここには全ては書ききれないのでまた続編を書きます!(多分…笑)


いかがだったでしょうか?
今回は「授業を目的ベースで考える」という内容でした。

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