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「環境保護」、っぽいこと

中国がかつてやった「緑のペンキで緑化運動」。緑化運動の一環として、「緑のペンキをぶちまける」という、常識では想像すらできない発想が、当時話題になったものだ。

だが、本質を見ないでごまかしているという点では、日本も、あるいは環境意識が高いと言われているヨーロッパも、彼らと何ら変わらない。


プラスチック製品のリサイクル

プラスチック製品のリサイクルには、素材を再利用して新たなプラスチック製品として生まれ変わらせる「マテリアルリサイクル」と、燃やすことで熱源として利用する、或いは発電に利用する「サーマルリサイクル」がある。
より環境負荷が低いのは、「サーマルリサイクル」だそうだ。

だがEUでは、「サーマルリサイクル」は、リサイクルとして認めていない。日本のゴミ焼却施設の発電効率は世界でもダントツトップだそうだから、日本のリサイクル率は非常に高い、と評価されるべきだが、それだとEU的には困ってしまうので、「サーマルリサイクル」を認めていないのだろう。
この手のルールはEUが主導して決めていく事が多いし、日本でもリサイクルと言ったときに、「サーマルリサイクル」を想像する人は少ないだろう。

「マテリアルリサイクル」を行うということは、プラスチックを長期間使い続けるということだが、劣化したプラスチックからはメタンが発生するが、その温室効果はCO2の20倍だそうだ。

「プラスチックを再利用すること」が目的になってしまい、温室効果を増やす結果になっている。本当に環境意識が高いなら、プラごみは劣化する前にさっさと燃やせということになるはずだ。

参考サイト
https://www.pwmi.jp/plastics-recycle20091119/future4/
https://www.egmkt.co.jp/column/consumer/20220105_EG_237.html


レジ袋有料化

有料化しようがしまいが、ごみ捨てのためにはビニール袋が必要になる。スーパーでもらうか買うかの違いだけだ。

また、エコバッグを購入する人が増えた。もちろん、エコバッグはレジ袋に比べて不衛生だ。食品を入れる袋が不衛生というのはいかがなものか。
ほとんどの人は、エコバッグを毎回洗ってなどいないだろう。日本人の衛生観念というのはそれほど高くはない。コロナ禍を過ぎて、スーパー等でアルコールスプレーをしない人も増えた。というか殆ど見かけない。そんな人達が毎日エコバッグを洗うだろうか?
毎回使うたびに洗うとしても、そのために水や洗剤を使う事になる。その分水資源も電気も使い、下水道も汚す。何より、人生の貴重な時間を毎日少しずつ失うのだ。

レジ袋有料化の目的は、「国民の環境意識を高めるため」だと、小泉環境相は述べる。

環境と健康を破壊しながら、環境意識を高めるというのは、一体どういう発想なのか。よりにもよってコロナ禍の最中にこれを推し進めたわけだが、流石にどうなのか。


プラごみの分別

プラごみを分別するようになったため、燃やすゴミが燃えにくくなり、ごみ処理時に、助燃剤として原油を使用するようになった。それは環境にいいことだろうか。
さらに、燃えやすくするためにゴミをかき混ぜて、食品等に含まれている水気を飛ばしている。その動力は、電力は、どこからやってくるのだろう。それは環境にいいことだろうか。

プラスチック製品が「燃えやすいゴミ」として利用できるのだから、そして焼却施設は昔のようにダイオキシンが発生しない、高温での焼却に耐えられるようになったのだから、それを有効活用して燃やすべきだ。


環境に悪いやり方を推し進め、それをエコだと主張している。本質的には、緑のペンキと何も変わらない。

大事なのは、マスメディアの流す情報をそのまま鵜呑みにせず、それが本当に環境にいいことなのか、自分なりに考えてみることだと思う。


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