見出し画像

僕らのパラッゾ(アパート)は2階だが、1階がコミックスバーというバールになっている
ここは地元の若い人が夜集まってくるので、週末となるとかなりザワザワする
先の (VE) Mestre 30100 Via Podogora 87 にも書いたが、メストレ駅から徒歩で10分圏内の好立地であるが、またバイパスへの出入口やチェントロチッタ(町の中心地)にも近いエリアである
このバールは僕のイタリア語の勉強場所でもあり、唯一仕事場以外でイタリア人との関わりをもつ大切なコミュニティでもある
写真のヴィアネロというこのメガネの大柄な男は、さまざまないたずらの企画者でもあり、根は優しい頼りがいのある男である

みんなが集まって話をしているときに、バイクの話になった
僕はイタリアに来る前に日本でバイクに乗っていたのでなんとなく話にもついていけた「僕の愛車は KAWASAKI の GPZ400 別名 ”Ninja” だった」という話をしたら「おー!お前 "Ninja" に乗ってたのか!」とすぐにヴィアネロは話に乗ってきた!
久しぶりに風を感じたい!というと、すぐに行こう!と僕を乗せてメストレの町をぐるっと一周してくれた!
「イタリアでバイクに乗るって思っていなかった…」と話すと、今度はスクーターではなく大きいアメリカンタイプのバイクに乗ってきた!
「オーニー!ぐるっと一周行こう!」とメストレのバイパスをバイクを走らせてくれた
コミックスバーに帰ってくると今度は「今の道、ひとりで行って来い」とバイクを貸してくれた! 喜んですぐに飛び乗りバイクを走らせた「あーなんて気分がいいんだ!」少し速度を上げたそのとき、メガネが吹っ飛んでしまった
途中で止まるわけにもいかずにコミックスバーに帰ってきて、メガネを吹っ飛ばして無くしてしまったことを話すと、ヴィアネロはすぐに僕をバイク乗せてバイパスまで戻って一緒に探してくれた

ヴィアネロは楽しいだけでなく、本当に優しい男だった

こうして、金縁のメガネは見つかったが修復が不可能なぐらいぶっ壊れてしまい新たなメガネを購入することになった

コミックスバー1

はっきり 「わからない」 と言うこと

朝のパセリの束のみじん切りと貝類のブロード(煮汁)をとった後の身剥きの作業をこなしたところで、フランチェスコから声がかかり一緒にパスタの生地を作る仕事をすることになった

これだけ大きなレストランになると、パスタの生地は大きな機械で作る
こねて生地玉を作り、それを伸ばして、太さも変えながら生パスタを作る
グラムセモリナ粉、卵、そして白ワイン、生地を作る際には水ではなく白ワインを入れていた これは余計な水分がすぐに蒸発するようにだと教えてくれた

「オーニー!裏の倉庫に行って白ワインの大瓶を持ってきてくれ」と言われ、すぐに倉庫に走った
ワインの正確な場所は把握していなかったが、ボトルも大きいしわかるだろうと思い、そのまま倉庫にきてしまったが「はて、困った…」場所が広すぎてどこかわからない…そのまま5分程度探していたが一向に見つからない

そこに待ちくたびれたフランチェスコがやってきて「オーニー、わからない時は”わからない”と言って欲しい、時間がもったいない!」と怒られた
そりゃそうだ、わからないまま倉庫に来てしまった僕が悪かった…
ごめんなさい、フランチェスコ!

そのまま生パスタを作り、昼ごはんも終わり休憩中に、フランチェスコと数名のカメリエーレが近寄ってきて「いいことを教えてやる」と言い、イタリア語のフレーズを教えてくれた「VA Cacare:ヴァ・カカーレ」俺の後について発音しろと言って、何度も何度も練習させてから「わかったか?わかったか?」と聞くので 先程の倉庫の件もあったので、しっかりと理解したことを伝えるために「わかった!わかった!」と答えた みんなぼく見てゲラゲラ笑っているのでこのイタリア語の意味を聞いてみると「クソに行けよ」と言う意味だった…

”Ma, Va cacare!! "この覚えたてのフレーズを、意味を聞いたその瞬間にフランチェスコに言ってみたら「そう!その使い方が正しい」とゲラゲラ笑って仕事に戻っていった

こうして、ワインの大瓶の場所と「わからない」時ははっきり「わからない」と言うこと、そしてもっとも重要なことして「くそに行けよ」と言う悪い言葉を覚えた

最後までダゼロの"note"を読んでいただき誠にありがとうございます!皆様の「スキ」や「フォロー」は私の活力になります!!ご賛同よろしくお願いします。