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15分の積み重ね【#76何があってもマイペンライ!】

昨日、試験監督のアルバイトをした。

試験は2時間×3コマ。試験前後は解答用紙、問題用紙の配布と回収などで忙しい。しかし、試験中は驚くほどに暇である。

主な業務は、受験者が不正行為をしないかどうか目を光らせること、「トイレに行きたい」などで挙手する受験生に対応することの2つ。

スタッフは監督員2人とディレクターで計3人。それに対して受験生は計14人。

私が担当したのは一般会場の大教室ではなく、さまざまな配慮が必要な受験生が受験する別室だった。一般会場よりも一人ひとりの受験生に目を行き届かせる必要があるとはいえ、14人に対して3人は、スタッフ過多だと感じた。

結果論ではあるが、そこまで手は挙がらず、イレギュラー対応もなかった。受験生が試験問題と格闘しているなか、私たちスタッフは睡魔と闘っていた。

試験監督業務の2時間はあまりにも長い。そこで、ディレクターの発案で私たちは15分ごとに動きを変えることにした。2時間=15分×8回。15分ごとに順番に休憩を取る。15分ごとに教室の前で座って監視する役と教室内を巡回する役を交代する。この動きを何度か繰り返しているうちに、2時間はあっという間に過ぎるはずだ。

さすがディレクター。2時間と聞くと途方もなく長く感じるけれど、15分ならば頑張れる。筋トレだって、仕事だって、なんでも同じかもしれない。小さく分けることは重要だ。

し、か、し。現実は甘くなかった。15分を8回繰り返せば2時間は過ぎる。それはその通りなのだが、1つ見逃していた点がある。

それが15分という時間の長さだ。ゆっくりと教室内を巡回し、受験生一人ひとりを見つめる。みなさん、頑張っていますなー。教室の後方でしばし物思いに耽る。明日からの1週間でやるべきタスクを頭の中で洗い出してみる。

さあ、そろそろ15分経っただろうか。時計を見ると、まだ先ほどから5分しか経過していない。そんなことを何度も繰り返した。

15分は、長い。思いの外、長い。15分あればなんでもできるとは言わないけれど、それでも結構いろいろなことができるほどの時間だ。

1時間は15分×4回。24時間は15分×96回。

時間は万人に平等だ。しかし、同じ時間であってもその濃さは過ごし方で変わってくる。たった15分、されど15分。密度の濃い時間を積み重ねていきたい。

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