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はじまりのはじまり

猫を飼いたいと思ったそもそもの始まりは、祖母が他界したこと。

おばあちゃん子の私にとって、祖母が死んでしまう事は、小さい頃から私の最大の恐怖だった。

亡くなる前今から15年前、祖母はすでに90歳を超えていて、認知症もあり、近いうちにXデーが訪れるのはわかっていた。

その祖母が死んだ。覚悟はしているつもりだった。

心に穴が空いた。文章表現で「心に穴が空いたよう」とあるが、本当に空いた。空いた場所はすきま風が吹いて冷えた。何かで埋めなくては生活できないくらいだった。

その時、書店で本に出会う。

まめゴマが埋めてくれそうだった。当時は真剣に、グーグルで「まめゴマ 実在」や「まめゴマ ペットショップ」と検索していて、実在しない動物を飼う気満々だった。

どうやらまめゴマはいないらしい、と気づいた。

それでもペットが欲しい熱は冷めず、猫好きもあって、今度は猫を探した。友人が猫を飼っており、ボランティアさんから譲り受けたと聞いた。私も猫と一緒に暮らしたい。

当時SNSの主流だったMIXIで、ボランティアさんの飼い主募集を毎日見る生活が始まった。


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