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家具デザインの話。 「美容室の鏡台」

心機一転、note 始めました。

数年前までアメブロで書いていましたが、放置が長かったので新しい環境で描きたいと思いこちらに引っ越しました。

今回は自分が家具デザインをどうゆうプロセスで進めているのかまとめてみます。結構自分のためにもなりそうとも思うので。

昨年の仕事で美容室の内装家具をやらせていただき、空間デザインの提案も含めてだったのでオーナーさん、建築士さんと何度も打ち合わせして形や仕様を決めて行きました。

この時のプロセスは、こんな感じでした。

①すでに建築士がオーナーの希望するインテリアのイメージをリスニングしていたのでそれを共有する

②こちらで図面や3DCADによるイメージ画像を作って複数の提案をする。何度かやりとりして相手のイメージに近づけていく。

③建築の方でより詳細な計画が決まってきたところで家具のサイズや仕様を細かく決めていく。

で、鏡台に絞っていうとこんなキーワードがありました。

・無垢の木を使って自然なイメージ。開放的でリラックスできる感じ

・鏡台は2人のお客さんが向かい合わせで使うテーブルのようなタイプ

・レイアウトを後で変えられる

・完全に壁を作ってしまうのではなく、周りや向かいの人の気配も感じられる

・お客さんの荷物を置いておく場所がある。(ロッカーは別途用意)


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結果、写真のような鏡台になりました。

台の部分は無垢の木をしっかり使って、4本足のダイニングテーブルみたいにしています。床に置いてるだけなので、配線次第だけど位置を変えられるように。

鏡の部分は広々としながらも圧迫感のないようスッキリした形にしたいと思っていました。

形は額縁のようなイメージで、鏡の下が開いていて向こう側が見えるわけではないけど、人の気配が感じられます。

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実際に店に設置してみると、窓を通して映った空が鏡に写り込んで、予想以上に開放感のある雰囲気が出ていたのに驚きました。

使って頂いているスタッフさんやお客様の評価も良かったので手応えを感じた仕事でした。

店舗什器はその機能だけではなくて、建築空間との相互作用でその空間の魅力をアップすることができるので、考えることはまだまだ沢山ありそうです。






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