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HND-TKS-HND(45-46reg)

2022/11/XX

JA453 HND-TKS B763(JA612J)

7:05にドアが閉まるということは、6:00には空港に着いてトマトジュースでも飲んでおきたいところだが、じゃあ家を何時に出ればよいのだという問題。
横浜市民なので高速を使えば45分で羽田に着く。
しかし、高速代が…と悋気が顔を出して4:45には家を出ることになる。
タヌキかハクビシンかが歩いてたりする時間だ。横浜ってそんな場所なのか。

おはよう富士山さん

今日は初めての徳島だ。
学生時代、徳島大学に通っていた友人が言っていた。
「眉山という山があってそごうがある。それ以外は特になにもない」
そして今はそごうはないらしい。
わたしとしては空港があれば合格だし、温暖な気候の街であるというだけで満足だ。
四国の他の三国は完璧だった。
高知は喫茶店文化華やかな国だし、香川はわたしのルーツの国でもあり高松の商店街は素晴らしく住みたいと思うほどだし、愛媛は秋山兄弟ファンには楽しい国だ。
さて、徳島はどうなのか。眉山以外になにがあるのか。


ラブアンドピースな喫茶店があった

「OPEN」の看板が出てなかったらドアを開ける勇気は出なかったと思う。
店内はビートルズの世界が広がっていた。蔦が一部侵食してきており、時代を経た木の香りがして、心落ち着くパラダイスだった。
しかもモーニングが豪華すぎて、これで利益が出るのか心配になるくらいだった。ありがたいのだが心配が先に立ってしまう。
ハム、タマゴ、野菜たっぷりのトーストサンドに、これまたたっぷりのサラダ、さらにスクランブルエッグまでついていた。
なんてありがたいのだ・・・。

こちらのラブアンドピースなお店との出会いで、徳島も完璧な国であると確信した。

この日はしとしと雨が降っていて、わたしは生乾きというか生濡れというか微妙な湿り具合で、特に普通のスニーカーをはいてきてしまったせいで靴下までしっとりしていた。
これは靴下を買わなくては。脱いだ靴下を持って帰るのが憂鬱だなと思いつつ街歩きをした。

そして、この街はいい建物が多いのだ。いちいち立ち止まっていると全然進めない。

センスがよい街なのではないか

そして個人宅でありながらこの世界観。

内部を想像するだけでクラクラするレベル

関東大震災後の1928年、耐震性を重視して鉄筋コンクリートで建てられた個人宅。
丈夫なだけでなく、細部に至るまでデザインも素材も凝りに凝っている。
生まれ変わったらこのお宅に住みたい。夢にまで出てくるレベルだ。
靴下がしめっていることも忘れるくらい感動し、後ろ髪をひかれながら先へ進む。
そうなんだ、例によって日帰りなのだよ。あと数時間で空港に戻らないといけないんだ。

歩いた先に、眉山。

椰子の木ってなぜかぐっとくる

友人が街中から見えると言っていたのでこの山が眉山だと判断したのだが、今思うと合っているのか自信がなくなってきた。
ところで靴下はぐしょぐしょだ。

そして旧そごうがどこなのかはすぐにわかった。

見覚えがあるぞ

特徴のあるアールを描く外観と、エスカレーター上の壁紙のダリア、これはもう「そごう」そのものではないか。
わたしは旧ダリア友の会会員だったし、札幌そごうの閉店時にはシャッターが閉まるのを見守るくらいの「そごう」ファンなので、再会をよろこびつつちょっとしんみりした。そごう・・・。

旧そごうのお手洗いで雨でしっとりした服と肌を乾かしたり拭いたりしたが、さすがに靴下くらいは履き替えたい。
建物の構造がわからないまま、靴下売り場を探しながらすべての階を探検した。
初めての街の百貨店や駅ビルを眺めるのは楽しい。有名だけど興味がない観光地に行くよりずっといい。
しかし靴下はどこに売ってるんだ。

さて靴下のことばかり考えてもいられない。空港に戻る時間まであと少し、豪華モーニングのおかげで空腹にはならないがケーキくらいならいけそうだ。
駅前の喫茶店でケーキセットをいただいたのだが、隣席の高齢男性と中年女性の会話が興味深くて時間を忘れそうになった。
どうやら中年女性はなにかの先生で、高齢男性はその生徒のようだった。そしてその生徒は先生を口説いているのだ。昼間の混み合う喫茶店でけっこう生々しい言葉で口説いているのだ。
先生はやんわりとかわしながらも、何やらほしいものを遠回しにおねだりしたりして、生徒を手のひらで転がしているのだ。
昼間の喫茶店で先生とかレッスンとか練習とか聞こえたので師弟だと思ったが、あれは夜のお店の同伴だったのだろうか。謎は深まる。靴下はだいぶ乾いている。

JA460 TKS-HND B763(JA617J)

「人名+空港」でも「物+空港」でもない、阿波踊り空港

現役のソラリーは久しぶりだ。8年くらい前に伊丹と仙台?で見た気がするが、今もがんばってるんだ。空港とザ・ベストテンはこれでなくては。

お楽しみの最後はこのウイングレット。

このコントローラーの懐かしさよ

徳島ではずっと雨だったが、羽田は晴れていた。
靴下もすっかり乾いている。ただ、スニーカーの色が靴下に移ってしまったのが残念だ。
羽田からの帰り道、道の選択を間違えて1㎞進むのに1時間かかってしまった。高速代はケチらないほうがいいな。

残り4reg、感動のフィナーレなるか。

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