小池しましま

骨軟骨種が軟骨肉腫に悪性化し、20代でがん患者になった彼のこと。悪性化する確率は2%、…

小池しましま

骨軟骨種が軟骨肉腫に悪性化し、20代でがん患者になった彼のこと。悪性化する確率は2%、10万人に数例の希少がん。手術で腫瘍摘出の際に神経も切除したので左手が動きません。(頸髄C6)身体障害者3級の夫との日々について。パートナーとして生きること。周りと比べず幸せになりたい。

最近の記事

入院前、最後の温泉

入院する1週間くらい前に、二人で温泉に行くことにしました。 その間にも彼はたくさんの「術前の検査」と「痛み」に耐えていたので、正直本当に行けるかわからないな…と思いつつも予約しました。(当時はMRIを受けるだけでも身体の角度で痛みが出る状態でした。) 当日、何事もなく行けることになって2時間ほどバスに乗って温泉宿に向かいました。 腫瘍が神経を圧迫するために起きる腕の「痺れ」と「痛み」がいつくるかわからない。 それでも、思い出のづくりのために彼は頑張ってくれたんだと思い

    • 手術までの1ヶ月間

      彼の生検の結果が出てから手術まではおよそ1ヶ月間でした。 毎日仕事帰りに彼に家に行き、ご飯を作って食べて帰る日々を過ごしました。 本当は泊まってずっと一緒に過ごしたかったけど、泊まりがダメな厳しい実家だったので毎日終電前に帰っていました。 わたしたちは付き合って3年ほどでしたが、平日に会うことはほとんどありませんでした。 わたしは会いたかったけど、彼は仕事がとても忙しかったので習い事をたくさん入れて無理矢理会えない環境をつくっていました。 普通は付き合ってたら平日も会う

      • 「がん」だと診断された日

        note始めると言ったものの、少し期間が空いてしまいました。 というのも、やっぱりね、夫の闘病期間のことを思い出すのは辛くて少し苦しくなっていました。 でも、このnoteはいつか娘が「うちのパパは他のパパと少し違うのかな」と思い始めたときに、"読んで欲しい"とは思わないんだけど自分が話すときの道標にしたいから続けることにします。 今日は、彼が「がんだと宣告された日」について書こうと思います。 最初は良性腫瘍だった

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          わたしと夫は普通の20代のカップルでした。 付き合って3年、そろそろ結婚‥?と思っている頃、彼ががんになりました。 骨軟骨種という第一肋骨にあった良性腫瘍が悪性化し、軟骨肉腫というがんになりました。 腫瘍が神経と癒着しているので、手術する=首から下or左手が動かなくなるという条件で、4時間・24時間・20時間、計3回の手術を受けることになりました。(整形外科、心臓血管外科、脳神経外科、耳鼻咽喉科の合同手術でした) 手術は成功して、4ヶ月後に仕事復帰。 手術の10ヶ月後に結

        入院前、最後の温泉