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ディズニーランドに今更ながら魅了された37歳のおっさんの末路

甲高い声のネズミのいる国、ディズニーランド。9月に家族で行ってきました。やはりディズニーランドが作り上げている世界観や提供しているサービスって徹底していてすばらしいなと思います。おかげでまだかけられた魔法から覚めない生活を送ってます。
改めて数えてみると、私は幼少期に2回、大学生で1回、社会人になって1回、子供ができて今回で2回目ですので、計6回来園しているのですが、社会人くらいまでの「いざスプラッシュマウンテン!」「エレクトリックパレード!Fuuuー!」みたいなワクワク感から、今はパーク内の隅々まで計算されつくしたオペレーション、キャストへの教育、非現実感を創出する建造物や色彩デザインをシビアにしみじみ感じる楽しみ方に変化しております。

そんな東京ディズニーランドの年間の来場者数は1,700万人!東京ディズニーシーは1,465万人で世界4位と世界5位だそうです。ちなみに、1位はマジック・キングダム・パーク(2,096万人)2位はカリフォルニア ディズニーランドパーク(1,866万人)でどちらも本場アメリカのディズニーランドです。ディズニー強し。そして、なんだかんだで世界3位と世界4位のテーマパークが日本ということで、(しかも隣接しているし2つ足したら1位やん)世界の浦安はもっと評価されるべきですよね。

そして、そんなディズニーランドを支えているのが95%とも言われているリピート率です。これは思わず聞き返してしまう数値ですよね。
かくゆう私自身も先述のと通り、子供の時に初めて家族に連れられてから、友達や恋人との来園を経て、最後に自分の子供を連れてくるという見事なまでのロイヤルカスタマーに育成させられているので、この数字も納得できます。

そんな夢の国ディズニーランドの戦略とかマーケティングとか奥側を改めて知りたくなりました。なぜ、ディズニーランドはここまで人の心を魅了して驚異のリピート率を作り上げることができているのか、今日はさわりのお話でまとめさせていただければと思います。(しばらくディズニーネタが続くと思います)

子供の時にきてワクワクした憧れの場所に自分の子供がいるのが感慨深い


徹底した非日常の空間づくり

ディズニーランドが最大限に徹底して企業努力をしているところかと思っています。ゲストに非日常的な「夢の国」を体験させるべく、日常を感じる要素を徹底的に排除しつつ、細やかつ効果的な心理的演出をしています。

パーク内のどこに居てもビルや鉄道などの日常が見えないよう植栽の配置や、建物の配置・高さがデザインされているのは有名な話。あとは「自動火災報知機」、「誘導灯」などの消防設備が法的に必要と定められていますが、パーク内はこういった安全上設置もうまく隠す&回避するなどの工夫があります。アトラクションの「タワー・オブ・テラー」は、航空法の航空障害灯の設置基準には到達しないぎりぎりの高さである約59mで設定するなどの徹底ぶりです。

シンデレラ城が真っ白な理由を知ってますか?それは白い建物の方が、他の色の建物などに比べて遠くにあるように見えるという「色彩心理学」が採用されているのです。ディズニーランドの象徴的な建物を白くすることでパークを少しでも広く感じることができるのです。また入り口からシンデレラ城に向かうとき、まっすぐに進むことは出来なくて、わざと大きく迂回させることで、パークを広く感じてもらう&ワクワク感の創出を促しているそうです。
あと、ディズニーランドのトイレには鏡がありません。人間の心理上、自分の顔を鏡で見たとき、現実に引き戻されてしまう性質を持っているようで、それを加味してディズニーランドのトイレには鏡がないのです。

最後に各パークともにあんなに広いのに入り口は1つしかないですよね。途中から映画を観ても、よく分からないようにディズニーランドもパーク内のストーリー性をもたせて、順序立てて世界観を楽しんでもらいたいとうウォルトの思想のようです。ストーリー性、これも人間の態度変容や心理としては重要な要素ですね。

このように、建築法から人間の心理を考慮した様々な仕掛けが張り巡らすことで非現実感を最大限に演出しているわけです。パーク内のアトラクションも高品質ですが、こういった世界観作りがリピートに起因しているのは間違いないです。


完成することのない設備やアトラクションへのあくなき投資

「ディズニーランドは永遠に完成しない。 この世界に想像力が残っている限り、成長し続ける」というウォルト・ディズニーの名言があるんですが、
ディズニーランドでは設備やアトラクションなどに継続的な改善、投資がされ続けており、つまり「ずっと作り続けている」という状態です。これもゲストを飽きさせない要素の一つでリピートに繋がっています。
(なんとなく、このあたりはSaaSプロダクトに似ているなと)

最近ですと「美女と野獣」のアトラクションが出来ましたし(今回乗りました!)今後も「塔の上のラプンツェル」、「アナと雪の女王」など新しいアトラクションが増えるなど、このように、常に時代に必要とされるような「新しい体験」をどんどん改善して、更新し続けています。

ディズニーといえば、期間限定のイベントやショーではないでしょうか?シーズナリティ、周年イベントなどでその時々でアレンジを加えて、その時にしか見れない企画を定期的に仕掛けているので、これもゲストに来園のきっかけに寄与しているのです。


キャストの存在(人材育成)

先述の通り、ディズニーランドに行くと非日常感を体験することができます。非日常=日常で味わえないとてつもないサービス体験です。
この体験を実現させるためには「キャスト」のサービスの基準が高くなければいけません。

人材育成のためのトレーニングの仕組みやマニュアルなどが非常に整っている点もありますが、一番は従業員同士の「やる気の伝染」、マインド面が非常に高いというところが特徴です。ただマニュアルを読み込んでもらうのではなく、マニュアルを読みたくなるような従業員向けの仕掛け作っているのそうです。「マニュアルを読みたくなる仕掛け」がないと、高いサービス水準を求められた時に「なぜ、こんなことをしないといけないのか?」となってしまうからです。このあたりの仕組みは次回ご紹介できればと思います。
このようにキャストが生き生きと働ける環境が作りをつくることで、“ホスピタリティ”を醸成。それによりゲストがパークの世界観へ没入するという循環を生み出しています。

ちなみにキャストの基本理念としては「ゲストにハピネス(夢・感動・喜び・やすらぎ)を提供すること」とされています。
そしてホスピタリティの基礎である「行動指針」もあり、キャストはこの行動基準をもとに判断、行動しています。

基本理念
https://www.olc.co.jp/ja/tdr/profile/tdl/philosophy.html

行動指針
https://www.olc.co.jp/ja/sustainability/social/safety/scse.html

この理念と行動指針を常に会社内のすべての部署で共通化することでサービスの品質にブレが起こらないようにしているわけです。


いかがでしたでしょうか、今回はディズニーランドの魅力の概要的な文脈をまとめてみました。ディズニーランドがここまでできているのは、巨額の資金と優秀な人材が集まっているで、ベンチマークして同じことを実践することは難しいかと思いますが、ビジネスの根本や思想は大いに参考にしたいですね。やはり好きな会社やサービスの戦略やマーケティングを知ってアウトプットするのって楽しいですね。

思わずポチってしまいました。

どうやらディズニーにはまりすぎたので、今月のブログはディズニーランドのマーケティングや人材育成方法などを書評含めてまとめてみようかなと思います。

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