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IKEA 空前絶後の超絶怒涛の家具屋!ローカルを愛し ローカルに愛されるお店!

ジャアアアスティイイイイス!!!!!
っということで、今回も私が好きなお店・サービスのマーケティング紹介シリーズです。
今回はIKEAです。実は私の家の近くにIKEAがありまして、家族でよく遊びに行く場所の一つ。家の家具や雑貨もIKEA比率が高く、娘とアイスクリームを食べに行ったりと非常にお世話になっているのです。

IKEAとは?

IKEAは、スウェーデン発祥で1943年にイングヴァル・カンプラードさんが設立した雑貨店が元に事業を拡大させ、今では全世界で30カ国で378店舗を運営しています(日本では12店舗)。非上場ですが、イケアストアで7億600万人、IKEA.comで36億人以上の来場者。419億ユーロ(約5.76兆円)というまさに空前絶後的な売上高を誇る世界最大の家具量販店です。

現代的なデザインで比較的安価な商品で、家具はユーザー自ら組み立てる(半・組立家具)仕組みになっているのがIKEAの特徴です。郊外に大規模な販売店舗を展開しており、車がないといけない場所に立地してます。
あとは家具屋なのに店内にカフェやレストランがあってショッピングの途中で飲食や休憩することもできるのもIKEAならではですね。私はここのホットドッグとチキンが大好物です。

IKEAの理念とビジョンとバリュー

https://www.ikea.com/jp/ja/this-is-ikea/about-us/the-ikea-vision-and-values-pub9aa779d0

↑のとおりです。さすが北欧的な考え方だなと。なんとなくですが、ディズニーっぽくないすか?IKEAに行くとなんとなくディズニーランドに行くみたいな感じでワクワクしますし、店員さんもホスピが高い。企業の根幹となる思想がしっかりと公の場で宣言されていて、且つ働く人に浸透していることが分かります。

IKEAの戦略

IKEAはローカライズ戦略が優れていると言われています。ローカライズ戦略とは、現地の市場に馴染む形で商品やサービスを提供できるようにマーケティングを行ったり、提供する商品やサービスを現地のニーズに合わせて調整することです。現地市場のトレンドや好まれる商品・サービス傾向のリサーチ、そして現地のライフスタイルや文化に合わせた宣伝方法などがこれにあたります。
実はIKEAは1972年に愛知県(名鉄百貨店)と、東京(東急百貨店)にて出展したのですが…当時は業績が振るわず閉店したという失敗した過去があります。
まぁたしかに、スウェーデンの暮らしをそのまま現地の人に提供してしまっては、そこで暮らす様式にうまくフィットしませんからね。
そこでIKEAは何年もかけてローカルの人達に何が受けるのかを調査します。従業員が各家庭を訪問し、そこの人がどのように食べたり、寝たり、くつろいだり、娯楽を楽しんだりするのかを調査するのです。
そしてそこで得た知見をもとに2001年に再進出した際は日本法人「イケア・ジャパン」を設立することで現地に根付いた経営環境をつくり成功を収めました。

IKEAでの店舗販売にも工夫があります。IKEAに行ったことある人はわかると思いますが、広大な店舗内でそのローカルにあったお部屋の提案をしていまます。日本で暮らしながら北欧の雰囲気も感じられるお部屋作りを商材のジャンルごとに区分けしたセクションで展示しているのです。
この方法は店舗の役割を、ものを売る場所からブランドを理解してもらう場所としての効果もあります。

IKEA効果

みなさん、IKEA効果(イケア効果)って用語知ってますか?
IKEA効果(イケア効果)とは、自分が作ったものに対して愛着がわき、本来以上の価値があると思い込む心理効果のことを指すそうです。家具販売の大手「IKEA(イケア)」がユーザーの組み立てを必要とする家具を販売していることから、この名称になったそうです。
このIKEA効果を利用している例として、もっとも有名な事例が「ホットケーキミックス」です。当時アメリカで発売された初期のホットケーキミックスは、粉に水を混ぜて焼くだけということで自宅で簡単にホットケーキをつくれることが売りにしていたのですが、売れ行きがよくなかったそうです。それを牛乳と卵も入れることで作れるという売り文句にしたところ売り上げが爆増したそうです。
あとは家庭菜園やプラモデルなどもIKEA効果といわれてます。 また、直近のサービスで行くと音楽ストリーミングサービス「Spotify」は、個人が好きな音楽でプレイリストを作成できるため、もともと用意されているプレイリストよりも愛着や思いを持って利用できるということでこれもIKEA効果にあたります。

IKEA側としては、安価でクオリティの高い家具を実現するために「組立式家具」とすることで、人件費の削減、物流効率の向上を実現させることが目的だったはずなのですが…このように結果として「手間をかけるほど愛着が強まる」という心理作用を用いたマーケティング理論も確立してしまったのです。何気にすごい話です。

いかがでしたでしょうか?
結局、顧客目線でサービスを展開しているか否かということがビジネスで成功する秘訣だということがこのIKEAのローカライズ戦略や組立式家具による「IKEA効果」をみてもわかるかと思います。

最近は「IKEA Place」というアップルと共同して開発したARアプリもあり、自宅にいながら、IKEA商品が実際の空きスペースにフィットするかどうか、どのような配置になるか確認することができます。IKEAのプレスリリースによると、3D家具サイズの正確さは98%だそうです。わざわざお店に行って寸法測って確認みたいなことをする必要がないわけです。OMOってますね。これもお客さんのユーザビリティ促進のための企業努力と言えるでしょう。
これからもIKEAユーザーとして、陰ながら応援していきたいと思います。

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