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シュワルツシルト・ブラックホール

一般相対性理論では曲がった時空間はシュワルツシルド計量で表すことができます。

$${d\tau^2 = \left( 1-\frac{2M}{r}\right) dt^2 -\frac{dr^2}{1-\frac{2M}{r}}-r^2d\theta^2}$$

シュワルツシルド計量は、重力の効果がある場合に考えますが、重力の効果がない場合、どうなるでしょうか。

重力の効果を感じないのは、$${r\rightarrow\infty}$$のときと考えられます。このとき、$${M/r\rightarrow 0}$$となるので、

$${d\tau^2=dt^2-dr^2-rd\theta^2}$$

となって、平坦な時空間の計量と同じになることが分かります。つまり、シュワルツシルド計量は、$${r\rightarrow\infty}$$の極限で平坦な時空間の計量を含んでいます。

シュワルツシルド計量は、時間に関する項$${\left( 1-\frac{2M}{r}\right) dt^2}$$が含まれていますが、空間だけを考えたい場合、$${dt=0}$$とすることができます。シュワルツシルド計量の空間的な表現は以下のようになります。

$${d\tau^2 =  -\frac{dr^2}{1-\frac{2M}{r}}-r^2d\theta^2}$$

ここで、$${r=2M}$$のとき、$${1-\frac{2M}{r}=0}$$となって、シュワルツシルド計量は特異的になります。これがブラックホールです。この$${r=2M}$$がシュワルツシルド半径と呼ばれるもので、ブラックホールの大きさを示すことになります。

参考文献


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