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量子化の方法3つ

量子論的な規則を決める方法は量子化法といわれます。この量子化法には、以下の3つのやり方があります。

  • 正準量子化

  • 経路積分量子化

  • 確率過程量子化

3つの量子化法について簡単に説明しましょう。

正準量子化

正準量子化は、古典力学的な理論から量子力学的な理論を導く方法です。この方法では、ハミルトン力学におけるポアソン括弧が、量子力学での交換関係に対応しています。
正準量子化では、物理学におけるエネルギーに対応する物理量であるハミルトニアンあるいはハミルトン関数が使われます。

経路積分量子化

経路積分量子化は、ファインマンによって作られた量子化の方法です。始点と終点がを結ぶ無数の経路に対応する波の和(積分)によって量子的なふるまいを記述します。古典力学のラグランジュ方程式の導出で、始点と終点の2点間の最短経路を見つけるのにラグランジアンがつかわれたように、経路積分量子化ではラグランジアン関数が使われます。

確率過程量子化

確率過程量子化は、確率過程から量子力学を導くものです。実時間での確率過程であるネルソンの確率過程量子化法があります。確率過程量子化法として、もう一つPari-Wuの確率過程量子化法がありますが、Pari-Wuの確率過程量子化法は、虚時間上での確率過程になります。ネルソンの確率過程量子化は、ニュートンの運動方程式を出発点として量子化を行うことができます。




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