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考えてみようお一人様の終活 その2
前回の続きです。今回は回答です。
まず、始めてこの記事をご覧になられた方は、前回の掲載をまずはご覧ください。
前回はこちらです。
考えてみようお一人様の終活|小出卓也 (note.com)
さて、Aさんのお悩みでした。
Aさんは現在45歳、IT会社でSEをされていて、独身でご両親は亡くなっていらっしゃいます。
人間ドックの結果、入院して精密検査をすることを勧められました。
勧めに従って精密検査を受けることにしたら、病院から、連帯保証人と身元引受人を立てろと言われた。ということでした。
そもそも二人も立てる必要があるのか。連帯保証人と身元引受人はどう違うのか。
連帯保証人は入院費の担保です。
それに引き換え身元引受人は基本的には亡くなっときの遺体の引き取りがそのもっとも重要な役割です。
検査入院なら予め予算は明確であるし、亡くなる可能性もほとんどないと言っていいのだろうと思いますが、それでも、これらを立てろと言われてきます。
実際のところ、入院に当たってこれらの人を立てる必要はないこととなっているので、最後は断れるのですが、選任を迫ってくることは事実です。
さて、今回は断るとして、これらの人を立てないで亡くなった場合どうなるのか。
病院は亡くなった段階で、病床にいらっしゃった人や、予め連絡先として確認していた人に遺体の引き取りについて打診をします。
誰からも色よい返事が得られなかった場合は、市町村に対して、遺体を引き渡します。
市町村は、遺体を焼いた後、市の管理する施設に合祀することになるのだそうです。お墓はお祀りしてくれる人がいないのなら、あってもしょうがないのかもれません。
ただ、人によっては、散骨してほしい、という方もいるかもしれませんが、このままだと願いは叶わないことになります。
他方、お葬式はどうなんでしょう。過大なものは望まないものの、生前お世話になった方に送ってもらいたいと考える方もいらっしゃるかと思います。
葬式や散骨のようなことをやるためには、誰かに依頼しないといけないですね。散骨は生前に業者と契約しておくことはできますが、自分の死後その業者につないでいただく必要があります。
葬式の挙行や散骨業者への連絡を誰にお願いするか。
まずは、身内から、身内といってもつながりの濃い方はいらっしゃらないから、お一人様なんですから、遠縁にあたる人を考えることになります。
誰かいませんか。
そうそう、死んだ従妹の〇〇の一人娘がいたな。彼女が子供の頃2-3回会ったことがある。かわいかったな。今は40歳過ぎたころかな、彼女に頼んでみるか。
そう、いい調子ですね。
でも、子供の頃2-3回会ったことがあって、ちょっと考えて思い出すくらいの方、こっちがそんな調子なら、きっと先方は記憶がさらに薄弱でしょうね。
そんなことなので、ちょっと事務的に依頼するだけだと断られる可能性が大きいです。
こちらからすると、そこそこの資産は持っていて、それが相続で入るから、、、とか、思っていませんか。
そうはいかないのです。法律では、相続の範囲は直系か本人の兄弟に限られます。代襲相続で、甥や姪にということはあっても、従妹の子孫に相続ということは、民法上はありえません。
ではどうしたらいいのか、死亡時に面倒を見ていただこうという方に遺言で、資産の贈与をすればいいのです。
本来親しい親族がいれば、その人がやるべきことを、代わってやっていただくのですから、相応のお礼は当然と思います。
その上でやっていただきたいことを、きちんとわかるように書いてお願いしてみては、いかがでしょうか。
うまくいくかどうかはわかりませんが、放っておいてどうなるものではないので元気なうちにきちんと話をすべきと思います。
もし、ダメだった場合、同様に親しいご友人にお願いするか、友人にはお願いしにくいとなると、専門家に依頼するか、ということになります。
まずは、遠縁でも親戚にきちんと話してみるのでいいかな、と思います。
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