見出し画像

コンビニエンスストアのワインと料理のペアリング術⑧

ワインと料理を選んだ経緯

コンビニワインペアリングシリーズの第8弾。

Twitterで展開させていただいているこちらのシリーズ。前回はファミリーマートの赤ワインをセレクトさせていただきましたが、今回も赤ワインの登場です。

あらかじめTwitterで「セブンイレブン」で探すことをつぶやいたところ、フォロワー様よりリクエストコメントをいただきましたので、そちらにしっかりとお応えする形で今回のセレクトに至りました。

ワイナリー名まで具体的なリクエストをいただいていましたので、まずはその生産者のワインがあるかどうかをお店に着くなり確認。

こちらのワイナリーのワインに関しましては、神戸のホテルレストランのソムリエだった時代(もうずいぶんと前になりますが)、よくテイスティングしていた経験がありましたので、そのクオリティとコストパフォーマンスの高さに関してはよく理解できていました。

すぐにピノ・ノワールとシャルドネを発見、料理次第とはなりますが、直感的にシャルドネを棚からゆっくりと持ち上げてフードコーナーへと移動します。

見たところ相性の良い料理はありそうなのですが、果たしてフォロワー様に新しい発見と美味しさをもたらすかどうかと考えると、どうもしっくりきません。

今度は逆に料理の方から考えてみようと、今の季節にあっていて、先の二つの品種のどちらかに最も相性の良さそうものを、頭の中でエアーペアリングしながら順番に見ていきます。

チリというテロワール、この暑い季節に食べたくなるものは、そして自宅にある食材をアレンジとして使い、マリアージュのレベルを高めることができるベストな料理はどれなのか?

考えた末に選んだのがこちらとなります。


画像1


⑧チリの赤ワインとビーフカレーのペアリング

過去最高と言って過言ではないコンビニワインと料理のペアリングが完成。セブンイレブンのチリの赤ワイン「カッシェロ・デル・ディアブロ ピノ・ノワール」と「金のビーフカレー」野菜のソテーを添えて。ワインは冷やしめ。煮詰めた牛肉とスパイスの要素がよく合います。今すぐに試していただきたい。

実際に料理とワインのマリアージュをしっかりと確認した後、このようにつぶやいたのです。

画像2


牛肉の赤ワイン煮込みとピノ・ノワールとのペアリング理論をベースに考案。ただし、具沢山ではあるものの、カレーであることには変わりません。このスパイス感と甘辛さに対し、ブルゴーニュのピノ・ノワール以上のスパイス感と甘味を持つワインであるということを意識しました。

チリワインのルーツを辿るとスペインとの強い関係性があることから、辛味や米との相性も良いと考え、さらには、フンボルト海流の冷涼な海風の影響も受けるチリのピノ・ノワールということで、海のニュアンスを表現するためにライスにジャコを少量加えることにしました。

そして最後に、地中海性気候を受けるチリの赤ワインということで、付け合わせには軽くソテーしたズッキーニ等の地中海を連想するお野菜を添えて。ニンジンの色調と甘み、ピーマンの風味も、このワインとのペアリングの完成度をさらに高め、健康面においても留意されたお料理が完成します。


最後に

コンビニエンスストアからご依頼をいただいたわけではなく、ただ個人的に興味をもったために始めたこちらのシリーズ。

想像していた以上多くの方々からのご反響をいただき、私も毎回楽しみながらペアリングを考えさせていただいています。

こうして日々向き合ってみると、毎回発見がたくさんあるのですが、何より、想像していた以上に各店のワインのラインナップが充実している。そして同じ系列のコンビニエンスストアでも、店舗によりそのセレクションが大きく違っていることもとても興味深い。

それらのワインに合わせて、同じコンビニ内でお料理を探してみることで、これまた興味深い品揃えであることに気がつきます。

今後も本シリーズに限らず、私の考えるワインと料理のペアリングの楽しみ方をご紹介させていただきます。よろしければ引き続きお付き合いくださいませ。

最後までご覧いただき誠にありがとうございました。ではまた次回、お会いできるのをとても楽しみにしています。

ワインディレクター 田邉 公一


*コンビニペアリング専用のマガジンを作成致しました。よろしければフォローお願い致します🍷



最後までご覧いただき、心より感謝いたします🥂