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Israel

イスラエルとハマスとの戦闘が六週間休止となるが、イスラエルの首相であり、シオニストでもあるネタニヤフは、ガザにおいて容赦のない戦闘を続け、今年に入っても長らく交渉のテーブルに着く事を拒絶していたが、此度の合意が、本当に戦闘が終結を迎える事へと繋がるのか、今後、彼の言動を注視する必要がある。今はユダヤ人に対して、第二次世界大戦以来のアファーマティブ・アクションを取るべきではなく、冷徹な目でユダヤ教徒とイスラム教徒との間の宗教戦争を読み解く必要がある。
民主主義国において、プレ・モダンに政治的権威を振るった宗教の役割は消失しており、民主主義の根幹を成す対話と議論無しに組織力を用いて特定の政党を支持するような、思考停止の政治参加を看過すべきではない。ユダヤ教徒、というより正確には、ユダヤ主義者は選民思想に基づき、恰も自身達のみが特殊かつ有能な民族であるかのような言説を弄するが、多様性の尊重される現代において、かような、かつてのエスノセントリズムに似た思想は非難すべきであって、決して受容すべきではないと私は考える。
私は、他の宗教、他の価値観を持つ人々との対話能力を失したイスラエルによる、この度の戦争を一切、支持しない。外交による解決を放棄し、武力による強硬な解決を続けるならば、必ずや、後の世に禍根を残し、戦争とそれに付随する犠牲は延々止む事は無いだろう。今後の六週間の間に、戦闘の終結へ向けた交渉が進展する事を望むばかりである。

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