#日本語教師
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日本語の習得と習得支援について丁寧に議論する① ─ 「学生たちは語彙や文型・文法事項を知っているが、話せない/使えない!」、「既習の言語知識が運用能力に結びついていない!」
日本語の先生から、(a)「学生たちは語彙や文型・文法事項を知っているが、話せない/使えない!」、(b)「既習の言語知識が運用能力に結びついていない!」、という課題の指摘をよく聞きます。この指摘は、概略はその通りだと思いますが、十分に丁寧な指摘ではないと思います。詳しく検討してみたいと思います。 □ 問題の所在 1.「学生たちは語彙や文型・文法事項を知っている」「既習の言語知識」 ─ 明示的知識の問題 ここに言う「語彙や文型・文法事項」というのは、客体的な言語事項のこと
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みんな、ThresholdやWaystageを知らないor忘れている — そして、みんな話題についての言語技量も知らないor忘れている
CEFRを旗印とする?現在のCouncil of Europeによる外国語教育改革の運動は、1970年代から始まっています。当初はユニット・クレジットシステムの開発がめざされました。その際に、ガイドラインとなったのが、vanEk and AlexanderのThreshold levelとWaystageです。そして、Threshold levelとWaystageは、2020年のCEFR Companion volumeでも、ちゃんと!?言及されています。 そして、この
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文化庁の日本語教育の参照枠と標準的なカリキュラム案を再考する② —「実際的な生活活動の領域」と「人とつながる活動の領域」という2領域を
サマリー Ⅰ.「生活」の中に「実際的な生活活動の領域」と「人とつながる活動の領域」という2領域を設定する。 Ⅱ.カリキュラムとしては「人とつながる活動」が基礎となり、それに徐々に「実際的な生活活動」を入れていく。 昨日の発信の続きです。今回は、昨日の提案を新たなカリキュラムの指針としてまとめると!という話です。 1.「実際的な生活活動の領域」と「人とつながる活動の領域」という2領域 従来のカリキュラム案では「生活のために必要な生活上の行為」のみが採り上げられています。