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【essay 2】数学の中のピカソ

ハッタリストです。今日は数学と芸術の結びつきについて話します。

数学は純粋な理論と冷徹な論理によって構築された学問であり、一見、感情や創造性を刺激する芸術とはかけ離れているように見えます。しかし実は、数学と芸術は実は互いに密接な関係にあるようにも思えます。

幾何学的形状、対称性、パターンなど、数学的な要素は古代から美的価値を持つとされ、芸術の中に取り入れられてきました。ギリシャの哲学者ピタゴラスは「万物は数である」と述べ、音楽から美術までの芸術表現に数学を応用しました。更に、フラクタルやフィボナッチ数列のような現象は、自然界のパターンを説明するだけでなく、その美しさを芸術的に表現することも可能です。

逆に考えると、数学そのものがある種の芸術表現であるとも言えます。新しい理論を生み出し、複雑な概念を視覚化するためには、独自の創造性と豊かな想像力が必要です。数学者は、未知の問題を解くために、自由な思考と独自の視点を用いて新たなアプローチを模索します。この創造的な過程は、芸術家が新しい作品を生み出す過程と共通点を持っているように思えるのです。

僕は中学生の頃、幾何学の授業で初めてフラクタルに触れた時、その美しさに深く惹かれました。それは自然界の構造を緻密に模倣する幾何学的な形状で、無限に続く複雑さと規則性が同居する不思議な世界に思えました。その経験が僕の数学への興味を深め、結果的には現在の僕を作り出しました。

ピカソの名言に「芸術は嘘である。しかし、それは真実を見つけるための嘘だ」というものがあるそうです。これは数学にも適用できると思います。数学は抽象的で理論的な概念で構築されていますが、それが現実の世界を理解するための強力なツールとなります。その論理的な美しさと芸術の感性が一緒になるとき、真実に近づく鍵を手に入れることができるのだと想像します。

最後になりましたが、数学が持つ美しさと創造性を体験したい方は、ぜひフラクタルアートや幾何学的な模様を描いてみてください。数学と芸術の交差点に立つと、新たな視点や深い洞察が得られるかもしれません。

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