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初心者が『物撮り』で意識すべき2選|これだけでカメラのレベルが上がる

優しいブログのユタカです。

今回はこちらの質問に答えていきたいと思います!


物撮りに挑戦してみたいです!
SNSに、自分がおすすめしたい物をアップしたいんだけど、どういうところに注意して撮影するべきかまったく分かりません。
ポートレート撮影のようなセッティングで始めればいいのでしょうか?
意識すべきポイントを、初心者向けに教えてほしいです!


本記事の紹介内容

物撮り』を始めたい人が注意するべきポイントをご紹介!
まずは、たった2つの項目だけ、意識をして撮ってみましょう!

■絞りとピント
■主役と背景


本記事の信ぴょう性

私はカメラマンとして実際に以下のような仕事を受注しています。

■飲食店メニュー用の料理撮影
■イベントポスター用の撮影
■SNSプロフィール用のポートレート撮影

その経験を生かして、技術を発信していきます!


物撮りって?

そもそも『物撮り』とは、どういう撮影方法のことを指すのでしょう。

堅苦しく言うと...。

小規模な静物撮影の商業写真・映像業界における俗称。
以前は主にアオリ撮影が可能なビューカメラを用いて、照明の構成(ライティング)によって被写体の形状や質感、ラベルや刻印の文字・記号を的確に描写し、同時に高級感を演出するといった、技術を駆使したスタジオ撮影を指したが、現在では広義に商業目的の静物撮影全般を表す。

Wikipedia より引用


というらしいです。
難しいですね...。

簡単にまとめると、基本的には「商品」とか、静物(止まっている物)を撮影することを指しています。

昨今では、個人で気に入ったフィギュアなどを、SNSにアップするために撮影することを『物撮り』なんて呼ぶことも増えましたね。

物撮りは、非常に広義で使用されます。


何を撮影する?

皆さんは『物撮り』をしたことがありますか?

スマートフォンが普及して、携帯でも高画質な写真を撮れるようになってからは、多くの方が『物撮り』をしたことがあるのではないでしょうか。

では、どんなものを撮影したか思い出してみましょう。

■おしゃれな入れ物に入った「可愛いお菓子」
■シンプルながら綺麗な「一輪のお花」
■お皿に盛られた美味しそうな「お肉料理」

上記のように、基本的な物撮りでは、『主役』が決まっています。
その主役が際立つように撮影することになります。

物撮り(例-768x512

その他にも、[上の写真]のようにバランスよく食器や食べ物を置いて撮影するような『物撮り』もあります。


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そして、[上の写真]のように、自分が気に入ったアイテムやフィギュアなどを撮影して、SNSにアップする方が多いでしょう。

正直、こういう撮影は、「ゴリゴリのプロカメラマンより、趣味でやっている方の方が上手い」なんてこともよくある話です。

『物撮り』は、主役の際立たせ方や、一緒に配置するアイテムのチョイスなど、アイディアが必要な作業だからです。


『物撮り』で意識すべき2つのこと


この記事では
「一眼レフを持っているけど、今までちゃんと物撮りをしたことがない方」に向けて、意識してほしいこと2つだけ上げさせていただきます。

この2つを意識するだけで、作品の出来が大きく変わることは間違いありません。

それでは見ていきましょう!


1⃣絞りとピント

絞りとピント範囲の関係をご存知ですか?

一眼レフの性質上、手前のものにピントを合わせた場合、奥にいくほどボケやすくなっていきます。

ピントの合う範囲は、絞り(F値)の数値に大きく影響を受けます。


[①:F値2.8]

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[②:F値11]

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絞り値の異なる、[2枚の写真]をご覧ください。

画角」は変わりません。
ピント」は、花の中心部分に置いています。
あとは「絞り」の数値を変化させ、それに合わせて明るさを取っています。

この2枚を見比べて気付くことはありますか?
大きく異なるのは「ピントの合っている範囲」の違いですね。

①は、絞りを2.8に設定しているため、中心部以外はピントが外れて大きくボケています。
②は、絞りを11に設定しているため、中心部以外もある程度ピントが合っています。

結果分かることは、

・「絞り」を開放値に近づけるほど、ボケやすくなる
・「絞り」を絞っていくほど、ピントの合う範囲が広がっていく

ピントの合う範囲を『被写界深度』と言います。
(言葉は覚えなくて大丈夫)

ピントの合う範囲は「絞り値によってある程度操ることができる」と知っておきましょう。

これは、物撮りの際、非常に重要な考えです。

人物撮影と違って、物撮りの対象は基本動かないものです。
この感覚に慣れないうちは、絞り値を細かく動かして、ピント範囲の変化を追っていくだけでOKです!

ゆくゆくは、必要なところにピントを合わせ、不必要な箇所をぼかしたり、『丸ボケ』や『前ボケ』を作ってみたり、使える武器を増やしていきましょう!


絞りと被写界深度について詳しく知りたい場合は下記記事をご覧ください!

https://note.com/koichan_photo/n/n6d1e0180b837


2⃣主役と背景

1⃣の知識を取り入れると、『主役』と『背景』で分けて考えられるようになります。

主役以外の物や背景をぼかす

→主役を強く引き立たせることができる

主役自体のすべてにピントを合わせるか一部にピントを合わせるか

→例えば、自分の好きなフィギュアを撮影しているとイメージしましょう...。

全身にピントを合わせるのか、顔だけにピントを合わせるのか。
それだけでも、写真を見る人への伝わり方が変わりますよね。


写真に写るすべての物にピントが合っていることを、『パンフォーカス』と呼びます。

ぼかすことが最大の武器である一眼レフで、あえて「ぼかさない」というのはどうなのでしょうか?


では参考写真とあわせて見てみましょう!

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写真全体的にピントを合わせることで賑やかな感じが出るなど、雰囲気を伝えることができます。

この撮影方法では、バランスよく物を配置することが大切です。

逆に、全体的にガチャガチャした感じが出てしまうことも多く、主役が埋もれてしまうことがあります。

そうすると、「何を目立たせたいのか伝わりづらくなってしまう」こともあります。

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では、1体のフィギュアにピントを合わせ、それ以外をぼかしてみるとどうでしょう?

「このキャラを目立たせたいんだな」と思わせることができます。
そこまで難しく考える必要はありません。

しかし、主役をより良く写すために、もう一つ覚えておきましょう。

背景をぼかすだけでなく、背景に置くものも意識しておきましょう。
重要なのは下記ポイントです。

■物を置きすぎて、背景を騒がしくしないこと
■主役の色と似通ったものを置かないこと

できれば、「シンプルな背景に主役をポンっと置いて撮影」が理想的です。

しかし、それだけでは寂しい。
脇役がいてこそ主役が引き立つのは物撮りでも言えることなので、バランスよく物を配置して、色んなパターンを撮影してみましょう!

はじめは誰しも手探りです。
だんだんとアイディアがたまっていって、応用が効くようになりますよ。


本記事のまとめ

今回は初心者の方向け撮影技術『物撮り』編をお届けしました!

いかがでしたでしょうか?

スマートフォン、SNSが普及した影響もあり、意外と多くの方が、物撮りをした経験があるのではないでしょうか。

誰もが情報発信者になれる時代です。
情報発信の上で、大きな武器となる写真はクオリティ高く撮れるようになっておいて損はないと思います!

では、本記事の振り返りをしていきましょう。

はじめての『物撮り』で意識すべきはことは2つだけ!

絞りとピント

・「絞り」を開放値に近づけるほどボケやすくなる。
・「絞り」を絞っていくほどピントの合う範囲が広がっていく。

主役と背景

・主役以外の物や背景をぼかす
・主役のすべてにピントを合わせるか、一部だけにピントを合わせるか

・背景で注意すべき点

→背景に物を置きすぎて、騒がしくしないこと
→主役の色と似通ったものを置かないこと


物撮り』は、カメラや被写体を細かく細かく動かしながら、どんどん撮っていくことが大事です。

まずは上記の内容を意識して、とにかくシャッターを切ってみましょう!
今までの写真から変化が出てくるはずです。


今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

今後も『物撮り』に関する知識や技術を提供していきます。
楽しみにお待ちください。

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