年末にやってよかったこと

 全然詳しくないのだが、性懲りもなくお皿が好きだ。高いものとか珍しいお皿である必要はまったくなくて、それこそ100円ショップやニトリなんかで買ってから気に入っているものもあるし、雑貨屋さんや洋服屋さんにちょっと置いてあるお皿コーナーはつい足を止めてしまう。
 沖縄に転勤している2年間は、経験者に島への物資の輸送はとにかく壊れるので、壊れて惜しいものは持ち込まないようにと釘を刺されていたこともあり、お気に入りのお皿は、持ち込んでいない。一番高価だったのは、唯一マリメッコのマグカップだけは、情緒を安定させるために持ち込んだくらいか。
 この年末、大掃除でずっとどうにかしたいと思っていた食器棚に着手できた。やりたかったことというのは、一つは私は時間がいくらあっても足りない受験生なもので、1回の食事で使うお皿の数を減らして、食洗機に掛ける作業や、食洗機から食器棚に戻すときの作業を簡易化させたいのが目的で、持っているお皿を断捨離したいという趣旨ではない。洋服の衣替えのイメージで、お皿もオフシーズンをつくって、また定期的に入れ替えたら気分も一新されるのではないかと考えた。
 作業自体は2時間前後で完了し、結果的に私のクオリティ・オブ・ライフは格段に上昇した。まず、食器棚のものを全部出す。同じお皿、似たお皿に分ける。5人家族なので、基本は5つで、それ以上は一時的にしまおうと作戦を立てた。使用頻度の低いものは、使っていない、なくても困らない、と判断することにした。このタイミングで、もう子どもたちが反応しなくなったキャラクターの描かれたプラスチックやバンブー素材は、お譲りなどで断舎離した。そこまで終わってから、ようやく棚に並べていける。マグカップは、子どもたちにひとつずつ選ばせた。
 ものがすっかり減った食器棚。間に何を置こうかワクワクし、今までただ
集めただけになっていたお皿やグラスを、家族は触りにくい、私の目には入りやすいところに、コレクションしていた琉球グラスやおちょこを並べていると、とても豊かな気持ちになれた。
 よく聞くが、「いつか使おう」の「いつか」は永遠に来ない。壊れてしまうものだけど、だからこそ今使わせていただこう。食器棚の衣替えは、緊急性はなかったけれど、こんなことを痛感した年末。こんな瞬間を2023年は、人生のあちこちで起きてくれたら、嬉しいなぁ、と思ったし、こういう瞬間を作っていかなければ!と思った次第。

  不定期ながらにいつも読んで下さる方、いつもありがとうございます。とりとめもない文章になってしまいました。

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