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記事一覧

葛警部の勘が冴えわたる五編 。 米澤穂信さんの『可燃物』

米澤穂信さんの『可燃物』を読みました。 短編 五編構成で、なかでも『命の恩』と『可燃物』…

濃キャラメル
1か月前
6

重荷を背負った男女に、心が揺さぶられた一冊。凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』

凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』を 読みました。 前作『流浪の月』もそうですが、凪良さん…

濃キャラメル
3か月前
6

ありえないけど、どこかではあるかもしれないと思った本。『ゴリラ裁判の日』。

須藤古都離さんの 『ゴリラ裁判の日』を 読みました。 メスゴリラのローズが主人公で、元々ジ…

濃キャラメル
5か月前
6

結城真一郎さんの『# 真相をお話しします』を読みました。

この本は、5編からなる短編小説で すべてミステリー仕立てとなっています。 中でもとくに「あ…

濃キャラメル
5か月前
4

時間は時間に代えられない。百田尚樹著 『新・相対性理論』

百田尚樹さんの著書 『新・相対性理論』を 読みました。 百田さんはわりと本音で語っているこ…

濃キャラメル
6か月前
9

芸人とゴミ清掃員の二刀流、滝沢秀一さんの本。『このゴミは収集できません』。

お笑い芸人のマシンガンズ 滝沢秀一さんの著書 『このゴミは収集できません』を読みました。 …

濃キャラメル
7か月前
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『かすり傷も痛かった』の方が好き。箕輪厚介著

『かすり傷も痛かった』 箕輪厚介さんの本を読みました。 前著 『死ぬこと以外かすり傷』が 大ベストセラーの、著者で幻冬舎の編集者の方です。 言うなれば、前著が頂上をぐんぐん駆け上がる成功者と定義するのにたいし、今著が 転落しごろごろと山頂から引きずり降ろされた末の気づきを余すところなく書かれていました。 わたしは、だんぜん引きずり降ろされた顛末の末に気づいた、箕輪さんの方が好きです。 この著書では 有頂天になっていたとき(編集者として数々のヒットを飛ばしていたとき)

確かに読むまえには戻れない。朝井リョウさんの 『正欲』。

朝井リョウさんの『正欲』を読みました。 まず読んだあとに一度、タイトルをなぜこうしたのか…

濃キャラメル
10か月前
16

『流浪の月』を読みました。

凪良ゆうさんの『流浪の月』を読みました。 ことの始まりは更紗が8歳のときに 当時19歳の文と…

12

原田ひ香さんの『三千円の使いかた』を読みました👛

原田ひ香さんの『三千円の使いかた』を読みました。 主人公 御厨家の次女美帆をはじめ、御厨…

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吉田修一さんの『ミス・サンシャイン』を 読みました。

吉田修一さんの 『ミス・サンシャイン』を読みました。 往年の銀幕スターであった 「和楽京子…

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米澤穂信さんの『 黒牢城 』を 読みました。

米澤穂信さんの新著 『 黒牢城 』を、読みました。 時代背景が戦国の世で、有岡城を舞台に …

5

護られなかった者たちへ を読みました。

小説 「 護られなかった者たちへ 」 中山七里著を読みました。 この本は…

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眠るのが惜しいとおもった 小説 3作品。

活字離れが叫ばれているなかで、これ いい!と 主観で思った三作品を ご紹介いたします。 1 悪人吉田修一さんの著書です。この本の読後、何かに打ちつけられたような衝撃を、覚えています。こんな経験は、初めてでした。 なにが 惹き付けて止まないのかといえば、最後まで疑問符をのこしたままで終わるということです。 果たして、本当の悪人は いったいだれなのか。 ここが もっとも考えさせられた、1文でした。だれも悪くないはずなのに、ひとつのボタンの掛け違いから生じる、異様とも