これからの音楽業界はどうなっていくか
「これからの音楽業界はどうなっていくと思いますか」
たまに聞かれる質問なのだけど、僕の答えは
「わからない。」
といっても、未来が暗い、とか、よく把握してなくてわからない、という意味ではなくて、
特にクリエイティブ系は「わからない場所をわからないまま突き進む能力」が必要だと思っていて。
それを達成した人や会社が有名になる。なので、必ず予想外のところから芽が出てくる。
というわけで、予想は意味がない。
明確な答えを出そうとしたり、たどり着こうとしてしまう時点で行きづまると思う。
なぜなら、答えを出すのはコンピューターの得意分野だから。競争すると、自分より先にAIのほうが答えにたどり着いてしまう。ランキングも同じ。
推測された未来を外していく、という動きかた。今まで作られてきた作品からは外れたコンテキストのものを作る努力。
人間って、どうしても正しくないものを正しくしようとしたり、答えを出そうとする思考が働く。ニュースやコメントにいちいちツッコんだり。料理配信でまな板を洗ったか気にしたり。
それが普通なのだけど、クリエイターは普通じゃだめだ。意識してそういう軸から外れることが必要。
不確定なものを不確定にしたまま動く。正しさを捨てて、答えを決めようとしない。かつ、常に新たな問いを立てる。
近いのはアウトサイダー・アート。いかに自分だけの世界に入って、アウトサイダーなものを作れるか。そこを目指していきたい。
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