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「働く」を支える① 薪づくり(前編)

12月に発行する
アルプス福祉会広報紙「夢をいだいて」第2号は、「はたらく~わたしの仕事」を特集します。

38年前、
 「ぼくも、わたしもはたらきたい、
 はたらけるんだ!」
を合言葉にして
共同作業所を立ち上げたアルプス福祉会は、
なかまのみなさん一人ひとりの
豊かな社会参加をめざして、
様々な作業種目に挑戦してきました。

現在は、
 ・コムハウス(生活介護)、
 ・ねくすと(生活介護)、
 ・第2コムハウス(生活介護・就労継続B型)
の3つの事業所に合計100名弱の方が在籍し、
一人ひとり、それぞれの
仕事の内容、量、ペースで働いています。

わたしたちが長くとりくんでいる
いくつかの作業種目を、順番にご紹介していきます。

薪づくり
 …信州・松本らしいオリジナル商品

アルプス福祉会が
最も長くとりくんでいる作業種目が、
薪づくりです。
寿作業所の時代から始めていて約35年が経ち、
現在は「ねくすと(生活介護)」でとりくんでいます。

全国各地の福祉事業所には
様々なオリジナル商品があると思いますが、
薪はとても信州・松本らしい商品だと感じています。

薪づくりのきっかけ

薪づくりを始めたそもそものきっかけは、
 「上高地にみんなで車で行けたら
  楽しいと思ったから」
だと、当時の担当職員が教えてくれました
(上高地は許可証が発行された車だけ、
乗り入れることができます)。

上高地の小梨平キャンプ場を運営している
日本アルプス観光さんに連絡したところ、
「キャンプ用の薪を求めている」とご返事があり、
   「よし、やろう!」
と薪づくりが「なかまの仕事」として
始まりました。

薪づくりは原木の確保からはじめます。

長野県の林務課にお願いしたら、
県有林の間伐材を
無料でいただけることになり、
三城牧場の県有林から
間伐材を運び出す「材出し」に、
なかまとお弁当をもって、何度もでかけたそうです。
松本市城山公園の奥から
市有林の間伐材を運び出したり、
牛伏川の川岸の整備工事や
中山霊園の拡張工事で切り出された
ニセアカシヤを業者の方に
依頼して分けてもらったり、
遠くは伊那まで行ったこともありました。

また、近隣の建設会社さんが工事で不要になった材木を何度も提供してくださるなど、
地域の方にとてもご協力をいただいてきました。 


なかまのとりくみ

薪づくりは、日々、
 「切る、割る、乾かす、詰める、納める」
工程で進めます。
なかまのみなさんは、
原木を切る「玉切り」作業に取り組んでいます。

原木を専用の台に乗せ、のこぎりを使い、
基本は45cm間隔で切ります。
かなり太い原木でも、
時間をかけて見事に切る姿を見ると、
すごいと感じます。

また、薪割り機を使って「割る」工程を、
一手に引き受けるなかまもいます。
その姿は、まさに「熟練の職人」です。

原木を切って、割ったら、乾かします。
木を乾かすための置き場所は限られているので
工夫しながら、みんなで運びます。
乾燥期間に応じて販売できるように、
コンテナに詰めたり、わら縄で束に詰めて、
順番にお客様に納めます。

お客様に薪を届けることも大事な仕事ですし、
なかまも楽しみにしています。

〜「働く」を支える①薪づくり後編
「変わったこと、変わらないこと」
につづく〜

常務理事 村松功啓

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