Leicaとは、土鍋ごはんである。
Leica。
写真を趣味にしている人なら、一度は耳にしたことがあるでしょう。
もし初めて耳にしたのなら今すぐ[ Leica ヨドバシカメラ ]と検索してみてください。
大丈夫。あなたの目はおかしくないですよ、ゼロの数あってます。
そんなにお高いのなら、さぞ高性能!高機能!なカメラだと思うでしょう。
答えははっきり言ってNoです。
私の使っているLeica M-Pという機種は
・自動でピントを合わせてくれない
・特殊な機構でピント合わせをしないといけない
・重たい
・手ぶれ補正機能が付いていない
・暗いところに弱い
・撮りたいものに寄れない
・バッテリーを交換するのにわざわざ裏蓋を開けないといけない
今の時代、
AIが搭載され自動で被写体を認識しピントを追い続けたり、1秒間に120コマも連写できたり、シャッターを押す前の瞬間を遡って写真が撮れたり・・・
どんどんハイスペックな新機種が登場する中、これほど不便な機材が世界中の憧れとして地位を確立しているのです。
今やスマホが普及し誰もが手軽に写真を撮れる現代においてLeicaの魅力とは何なのでしょう?
スマホでしか写真を撮らない人にも伝わるようにLeicaの魅力を表現するなら・・・
そんなことを考えた時に思いついた例えが、“ごはん”でした。
白米、白飯。日本人の主食。
最新の高性能カメラで撮る写真を、炊飯器で炊くごはんとするなら
Leicaで撮る写真は、薪を割って土鍋で炊くごはんといえるのではないでしょうか。
炊飯器は機械任せでおいしいごはんが炊ける。
技術を必要としないし、手早く安定したクオリティで仕上がる。
片や、薪を割って土鍋で炊くには圧倒的な手間と時間がかかる。
ベチャベチャだったり黒焦げになることだってある。
けれど知識・技術・経験を重ねて極めれば、ものすごくおいしいごはんが炊ける。
大金を払い不便を買ってまで撮りたい写真がある。
それは手間をかけた分だけ、思い入れの深い写真になる。