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映画のテーマを一番体現したのは王様だった

こんにちは、昨日映画「ウィッシュ」を観てきました!!
アメリカでは低評価の嵐だったり波乱の船出で正直心配になっていましたが、公開まで毎日国王陛下の絵を描き続けながら待ち続けました。
そしてついに…!映画を観てきました!!

まずこのツイートを見てほしい

ウィッシュのテーマは「願いは叶えてもらうのではなく自分の力で叶える」というものです。
ロサスの国民は18歳になったら国王陛下に願いを預けてもらって叶えてもらうのを待ち続けます。
ですが、国王陛下は違います。

努力家な国王陛下


今作のヴィラン、マグニフィコ王は幼少期家族を盗賊によって皆殺しにされた過去を持ち世界中の魔法を学び世界一の魔法使いとなってロサスを建国しました。
そして国王となった今でも家が壊れたら修理する、服がない者には服を与えるなどのボランティア活動を続けています。
逆に集めた国民の願いを天文台に集めて管理している支配者としての顔もありますが国王陛下は基本努力家なんですよね。
主人公アーシャが願いは他人に叶えてもらうのではなく自分で叶えるものと気がつくのはクライマックスなんですけど、国王陛下は冒頭の語りパートから「国の(自分の人生の)安永」という自分の願いを自分の努力で叶えているって最初からテーマを国王自身が体現しているじゃん!!ってなりました。
予告編ではお茶目な王様だと思っていましたが、意外と努力家で自己犠牲タイプなんだなって最初の印象とは違う印象になりました。

掘り下げ不足


今作は、私的にはうーんってなりました。第一に尺が短い。
もっと掘り下げられる要素があったはず、例えばマグニフィコ王の幼少期とかどう王妃様と出会ったとか、お城で働く子ども達の過去とかアーシャの父親とか
これをあんまり触れない、または語らないで話を展開させていくのが満足度を低減させているなと思いました。
特に私はマグニフィコ王の過去の家族の話が見たかったです。
こういう高貴で傲慢なヴィランおじのトラウマを覗くのが大好きな人間なんですよ。だから家族が盗賊に襲われた話の詳しい所や国王陛下の内心等が見てみたかったし知りたかったです。
あと、子ども達の過去のエピソードを掘り下げればもうちょい、ダリアちゃん以外のキャラに親近感持てたかもしれないです。(ダリアちゃんは結構描写が多かったので親近感がありましたが他の子は…)
王妃様の心情描写はマグニフィコ王暴走からは積極的に描いていましたがそれ以前の心情描写も描いて欲しい。

映像も印象に残らない


ここ数年、海外アニメ映画の3D CGって戦国時代に突入していると思うんですよ。今年観た中では、長靴をはいた猫やニモーナの映像の方が個性があって美しく印象に残りました。
ですがウィッシュの映像って2Dにも3D CGにも分類されない中途半端だと実感しました。
2Dっぽくしたいのだったら、カメラワークをアニメ調にするなど工夫ができるはずでしたが今作ではその努力も見られませんでした。
そもそも2D CG映画はアニメに近いキャラデザをするべきだと思いますがマグニフィコ王の衣装を初めとする絵師を殺す服はアニメでは再現できません。
なので印象に残らない凡庸な映像だと思いました。
予告編でピクサーやイルミネーションの新作の映像を見ましたが、そちらの方が3D CGとして生き生きしていたと実感しています。

海外の評価は正直だった

最初、ロッテントマトで45%以下って出てきた時「嘘でしょ!」って思いましたが観て納得あんまり新しさのない作品でした。「子供部屋の天井に貼られた星の様な映画」と言われるのも納得の作品です。
ですが、マグニフィコ王のキャラクターは古典的な童話のヴィランとしてキャラが確立していてとても印象に残りました。
ここ数年で1、2位を争うぐらいカッコイイヴィランおじです。
今回は日本語吹き替えで観ました。福山さんの演技もマグニフィコ王にピッタリ当てはまり威厳のあるハンサムは国王として気に入りました!
近いうちに字幕版を見に行きます。


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