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#44 社会を支える新幹線の公共性(2024/02/26)

こんにちは。旅行系webエンジニアのこへいです。
先日、熱海へ旅行し、隠れ家的なお店とMOA美術館についてもnoteで紹介させていただきました。

今回、熱海行きを決めた理由の一つが、私自身も開発に関わったJR東海ツアーズのEX旅パックを利用しようというものでした。

東海道新幹線とホテルと現地の観光プランをシームレスに組み合わせて予約ができ、チケットの受け取りや発見が不要でスマホで新幹線の改札を通れるという、旅行を一段階お手軽にする便利な仕組みが構築されています。

EX旅パックで予約しスマホで表示したQRコードで新幹線の改札を使った際に、社会を支える鉄道会社の公共性の高さに改めて気づきました。

〇ごたつくQRコード改札

みなさんはQRコードで改札を通ったことはありますでしょうか?
私は今回初めてで、うまく通れるか少しドキドキしていました。

QRコード対応の改札機は台数が少なく、探す必要があります。そして、QRコードをかざした後に乗車券の投入もしくはICカードのタッチすることで改札を通ることが出来ます。

これがわからず改札を通れない人で列ができ、駅員さんは説明に追われています。

また、新幹線が発車する駅で乗車した場合は、QRコードに乗車券代が含まれるため、QRコードをかざした後にICカードをタッチしてもエラーとなり通れません。
駅員さんにICカードでの乗車記録を削除してもらう必要があります。

QRコードで改札を通れることはすごく便利なはずなのに、逆に不便になるケースもあるのです。

〇切符を切る駅員さん

今や見ることはほとんどなくなったこの光景。
私も小さい頃にこの姿をカッコいいと思い、切符切りを親にねだった記憶があります。

切符を切る駅員さん(引用元

1987(昭和62)年にJR東日本で自動改札機の導入が始まり、切符切りの駅員さんを見ることがなくなっていきました。
その後、プリペイドカードのパスネットなどを経て、SuicaなどのICカード、スマホのICチップを利用したモバイルSuicaが登場しました。

〇多くの人が使う公共サービスを提供するということ

パスネットは終了しましたが、鉄道の乗車方法にはいろいろなパターンが存在します。定期券のSuicaで乗車して定期範囲外で下車するようなパターンでも、範囲外の運賃はチャージ分から引かれ、スッと改札を抜けられるのは非常に便利です。

時代共に新しいサービスが登場する一方、多くの人が使う公共サービスでは古いサービスを切り捨てることが難しいです。
そのために、QRコードは切符、ICカード、モバイルSuicaなどとの組み合わせへの対応が必要になり、便利と思えるサービスを提供することのハードルが上がっています。

新幹線が発車する駅で乗車した場合は自動改札機では対応できないという例外も発生してしまうのも仕方ない気もします。。。

このような例外に対応するために、日本各地の駅での駅員さんのオペレーションも整備する必要があるので本当に大変ですね。

QRコードでの新幹線乗車も2016年から実証実験が始められておりますが、2024年になった現在も一部の人に利用が限られています。QRコード利用が浸透し乗車時のごたごたが解消するにはまだまだ時間がかかりそうです。

公共性の高いサービスを提供し、そのサービスを時代に合わせて進化させるには長い時間をかけてあらゆるパターンに対応していくことが求められると気づけました。

JR東海に務めている知人はとても責任感が強いのですが、社会の公器を提供しているという自覚がその責任感を生んでいるのかなと勝手に納得しました。

最後までお読みいただきありがとうございました。




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