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#58 なぜ校長先生の話はつまらないのか?トークのモードを使いこなせ(2024/03/25)

夏休み前の全校集会で炎天下の中、永遠にも感じられる校長先生の話はなぜつまらないのでしょうか。
それは全体に話しかけ続けているからです。

今回は軽快なリズムのトークと解説の深さが魅力の岡田斗司夫氏のYoutube切り抜きで紹介されていたトークスキルの話がとても面白かったという話です。

○話し方の3つのモード

1. 全体に向かって話す
2. 個人に向かって話す
3. 独り言のように話す

トークの際にこの3つの話し方を使い分けることで、リズムが生まれて話が面白くなるということです。

校長先生の話は「みなさん、明日から夏休みです。。。」と最初から最後まで全体に向かって話すため、聞いている方は退屈になります。
授業が面白い先生はみんなに話していると思ったら急に「〇〇さんは。。。」と個人へのトークに切り替えたりします。すると、自分にも話が振られるかもと一気に緊張感が走り全体に集中力が生まれます。
また、先生と〇〇さんのプライベートなやりとりを覗き見するようなワクワク感が生まれて、聞く側の興味を引くことにもつながります。

さらに、全体に話かけるような場でいきなり「なるほどな。そういうことだったのか。。。」というように全体から視線を外して独り言をつぶやくようにすると、「え?独り言?」というように驚きが生まれます。

このようの3つもモードを使い分けることで、トークにリズムに生まれて面白い話ができるようになるということです。

このトークスキルは鴻上尚史氏の著書「コミュニケイションレッスン」の中で言葉のレベルを変えるという技術としても紹介されているようです。


○話のギアを入れ替える

1. ハイギア
ピンポンのようにものすごい速さで会話のラリー。瞬発力が求められる討論など向き。
2. ミドルギア
テニスのように一呼吸はいるかどうかの会話のラリー。気の利いた返しなどが求められる雑談やトーク番組向き。
3. ローギア
野球のように振りかぶって投げ、選球して返事をするような会話のラリー。相手の話を理解し、共感しながら聞いたり、周りを引き込むトーク向き。

島田紳助氏がなぜあんなにも話の切り返しがうまいかと言うと、頭の中で10個の回答を考えてその後のトークの展開などを想定し最適な一つを選ぶからだと。もしその切り返しがうまくいかなかったとしてもその他のパターンも検討済のためうまくフォローができるそうです。

そんなこと普通の人にはできないかと思いますが、島田紳助氏も振り返って「もっと良い返しはなかったか」と思った時に色々なパターンをノートに書き留めるということをやり続けたそうです。このような訓練でミドルギアのトークスキルの向上ができます。

ハイギアの習得には3秒で回答するといった即レスの訓練が効果的です。ローギアの訓練には、相手の話を聞いた時にまず「わかるわ~」と言ってみることです。「わかるわ~」と返すことで相手の話に共感出来るエピソードを探して伝えることになるので、共感を生むことができます。

話の上手な人は頭の回転が早く弁論などが強いイメージがありますが、弁論などハイギアのトークはリズムが早い反面、トークが浅くなります。一方でローギアはトルクが強くなるため、共感を呼び周りを引き込むトークができます。テレビでゆったりと話す蛭子さんトークにみんなが耳を傾けてしまうようなことです。

それぞれのギアのトークスキルを身に着け、ミドルギアを基本としギアを上げたり下げたり自由に操作出来る人が話が上手い人といえます。


岡田斗司夫氏の動画では今回紹介したスキル以外にも、どうせ人は間違えるので「強い自己を持つ」ことでトークの軸がブレなくなる。など非常に参考になる話が紹介されていますので、ぜひご覧になってください。

私はミーティングのファシリテーションで実践してみたところ日の浅いメンバーが自分事として参加してくれるようになるなど効果を感じています。オススメです!

今日も最後までお読みいただきありがとうございます。


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