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まちがいに気づくと訂正したくなる

先生、書き順が違います
授業中に生徒から言われることがある。
「おー、ありがとう。正しくは何画目?」
「えーと、3画目です」
「そやなー。」
なんてやりとりをしながら、
これ授業に使えんかなぁ)
と思っていました。

あえて間違ったら、
生徒がツッコんでくれるかも?

ということで、授業の最初の復習や、
導入などで、たまにやるようになりました。

例えば、
ストーリーマップで、
『桃太郎』を例にとっても、
中学生は
ガキっぽい
と聞いてくれないかもしれません。

「昔話って、口伝えに、語られてきた物語やねん。
今から先生が知ってる桃太郎の話をするから、
みんなの知ってるのと違うところがあったら、
教えてな」
と言って、語り始めます。

…むかしむかし、あるところに、
 おにいさんとおねえさんがいました。
ちがうちがう!
…おにいさんは山手のクラブに、
 おねえさんは川辺のアウトレットに行きました。
時代!
…何が違うん?
ーおじいさんとおばあさんやし!
昔話になってない!
…そかそか。おじいさんは山へしばかれ
おじいさん!事件!
…ああ、ごめんごめん、
 おじいさんは山へしばかりに、
 おばあさんは川へ洗濯に行きました。

…おばあさんが洗濯をしていると、
 どんぶらこ〜どんぶらこ〜。
 大きな桃が流れてきました。
 しかし、きみが悪いので見送りました。
 どんぶらこ〜。
はなし終わるやん!
…ああ、あかんあかん。
 大きな桃が流れてきたので、
 おばあさんは川へ入って、桃を抱き止めました!
 ざばぞばざっぱーん

何かちゃう

…大きいからね。
 家へ持って帰った桃を、おじいさんが割ると、
 中から、頭にナタの刺さった男の子がでてきました!
あかん
ナタが刺さっているので、ナタ太郎と名付けました。
ナタで割る前に、中から出てくんねん
…おじいさんが、ナタを構えると、
 焦った男の子は中から飛び出してきました。
ーもうそれでいいわ!

…桃太郎と名付けられたその子は、
 すくすく育ち、
 ある日「鬼退治に行きたい」と言い出しました。
 そこでおじいさんは「何を言うとるんじゃ!
 鬼などおらん!現実を見ろ!就職をしろっ!」
 と社会の厳しさ
を、
違う!鬼おる世界!
…ああ、異世界か。

などという感じで教師間違うと、
普段授業に参加していないような生徒でさえも、
黙っていません
むしろ、そういう生徒がツッコんでくれたりします。

これは関西独特の手法かな、と思いますが、
この構図を活かした授業をいくつか作ったので、
改めてご紹介したいと思います。

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