【パラノマサイト】ちょっとした考察や気になるところとかのまとめ


感想は前回の書き殴りでまとめたのですが、
今回は考察というかちょっと気になる残った部分について書き出したいなという感じ。
正直パラノマサイト自体は本編でおおむね語られており考察要素となりうる部分は殆ど残っていないと感じているので軽くという感じ。
ネタバレへの配慮はありませんのであしからず。

①興家ルートのまとめ
0時にとりあえず置いてけ堀の呪いを手にしたヨーコちゃん、だけどその直後目の間にいたセイマンの血族の男に突然セイマンがインストールされたもので、指をさして驚愕する。
まぁ、たぶんあれって結局背後ではなくプレイヤーを見てしまい驚愕していたということになるんでしょうね。うまい作りだ……。
直後セイマンことプレイヤーは無意識のうちに送り提灯の能力で堀を返して呪殺するも、自身の使命について記憶が無いため儀式を止めることができず。
興家君は自らの高い霊能力を用いてセイマンすらも乗っ取り、呪殺バーサーカーめいて次々人々を殺めて葉子ちゃん、あるいは蘆乃を蘇生し蘇ったその人に呪殺された。(ここあたりは描写は省かれているけどそういう感じだと思う)
ということでしょうか。
ただまぁ、呪詛玉に変化があり死亡したという書かれ方をしているため呪詛玉自体に何らかの呪いやセーフティーの類があったのかもしれませんが、ここあたりは描写が足りないので明確な予想は難しいかな。
ヨーコちゃん生存ルートではセイマンの精神が下りてくる存在だとバレてしまい、その日のうちに呪殺される。
という流れかと思います。


②興家君はなんで気絶(?)してた
ある程度意識的に描写されていたので印象的だったんですが
興家君がはじめ意識を失っている感じからスタートしたのはあれはどういう意味なのか。
いやプレイした所見時なんかは、あれ~これはもしや興家君は蘇生した直後だったりするのか~とか考えていたのですがそういうわけでもなく。
意味ありげな描写のわりにおそらくそれに対しての答えはあまり出ていなかったように思います。
まぁ目の前にいたのが普通に呪術を扱えるヨーコちゃんなので、既に何かしらの呪術を受けていたのかもしれませんが。
強いて考えるとあの時点で既にセイマンが下りていた可能性は無くはないかもしれません、直後の発言も記憶が入り混じったようにぼやぼやしていましたし。
ただそうすると何故あの遅れたタイミングでヨーコちゃんは驚愕して動けなくなったのか、ちょっと説明しにくいんですよね。
あるいはどこかの前提が間違っているかもしれません。


③ボスの謎
謎多きボス、まぁおそらくは単純に呪詛耐性が高い体質、ということなのだとは思います。
セイマンことプレイヤーが呪詛行使が行えるタイミングはゲーム中で4回。
 ・興家ルートの各所
 ・津詰ルートの序盤
 ・やっこルートの序盤
 ・マダムルートのラスト
このうち、興家はプレイヤーが呪殺を行う、あるいは興家自身が呪殺する
津詰は(おそらく)相手が噓をついていてもプレイヤーは呪殺できない。
やっこ、マダムはキャラクターは自主的には行わないものの呪殺行使は可能。
津詰の呪詛耐性、セイマンの憑依に関しての耐性の高さを感じます。
またラストのあやめによって呪殺されるシーンでも作中唯一呪術によって即死しなかったキャラクターとなっていてこれもあえて説明をするなら呪詛耐性によってなせる技としか言いようがないかなと。

そんな中で異彩を放つのが落ち葉なき椎を受けてしまった理由。
真横に同僚を失った直後のエリオがいたにも関わらず。
考察ではなく雰囲気からの憶測になりますが、あえて理由をつけるのであれば、デコイ体質的な要素もあるのかなと考えています。
(集めていたにせよ)多くの呪詛玉が津詰のところへ集まったことや、口ぶりからも察するにふいにナカゴシ案件に遭遇する率がすごい高そうな雰囲気なんですよね。
完全に予想になりますが。

これを書いた後日開発スタッフのネタバレ対談で津詰が何故選ばれたかという事に対しての回答が出ていました。

結論から言えば、場数の多さという事らしいです。
警察としてのキャリアが多いほど、救えなかった命も多い。
そういったバックヤードが津詰が呪主に選ばれる理由になっているとのこと。

④各エンディングの解釈と蘇りの秘術。
まぁ、おそらくは蘇るんだとは思います。
形はどうであれセイマンは一度死んで蘇っているので、原点時点では何らかの形で機能しているとは思います。
ただまぁ、作中に明確に人物が蘇生した描写ってないんですよね。
秘術が使われたと思われるシーンを列挙すると
 ・本所事変時のセイマン
 ・興家ルートでの最後?
 ・エンディングでの葦宮
 ・エンディングでのあやめ
 ・エンディングでのマダム。
興家はだいぶ例外っぽいのでおいておくとして。
それぞれ、セイマンは成功
マダムエンドについてもまぁ修一少年をよみがえらせたとは思うんですがなんかセリフもないし不穏感といえば不穏。
あやめエンドについてはエンディングのチャプター説明文に肉体の蘇生はできなかったと明記があったので、結局霊体のみがあやめに憑依している状態なのかと思います。
時間が離れすぎていると肉体の蘇生はできないという設定が確定していますね。
葦宮についてはなぜかアシノらしき存在が蘇っている節があります。
アシノも江戸時代の人間なので、上記の北斎と照らし合わせると魂のみの復活ということになります。
人間関係などからの推察になりますが、おそらくはヨーコちゃんが介入し彼女を媒体にしたアシノに付き従っているとかそういう感じだと思われます。

⑤セイマンはなんで0時前からいたのか
セイマンこと私、プレイヤーは呪術成立前から各キャラクターに取り付いています。
なぜ……?
セイマンの精神が降り立ったのは0時(あるいはそこからタイムラグがあっての1時前後)の興家君のはず。


⑥パラノマサイトと案内人
上記内容とつながってですが、パラノマサイトと案内人。
ゲームの仕組みそのものへの大まかな考察ともなります。

まずパラノマサイトファイルとはシンタイにある心霊事件簿のファイル、その23が本所七不思議事件の一連の内容というのが開発者インタビューの最後の方に出てきています。

また案内人の目的は記憶などを失ったセイマンの意識を導いて本所七不思議事件を解決に導くこと。
ここあたりはまぁおおむね事実としてよいかと思います。
実際のこの時点で案内人がナカゴシである可能性はだいぶ高まるとは思います。
私はそれが通りが良いと思っているのですが確証となる情報はないので一応仮という感じで。


パラノマサイトとは何なのか、というのは案内人の口ぶりからの想像になりますがストーリーチャートやコマンドでの行動操作を含めたシステムの大部分がパラノマサイトという一種の霊的装置、機構(あるいは術的な何か)などの呼び名なのだと思います。
本来は興家に降り立ったセイマンソウルがパラノマサイトと案内人によって憑依者を点々として事件の解決までを導かれているのが本作の構図であり、おそらくはいろんな主人公に乗り移っているのはセイマンの能力ではなくパラノマサイトの機能なんじゃないかなという感覚が強いです。
ということならまぁ、0時前からセイマンがいるのも納得というか、一応説明はつくといった感じ。
さすがの陰陽師でも霊体で時間遡行や空間移動を繰り返したりってのは難しいんじゃないかと思います。

さて、案内人ですがいささかわからない部分もあります。
それはある程度事件の内容について知っているうえで導いている感じもあるんですよね。
案内人は事件解決に導こうとしている節がラストで見られましたが、だとすればセイマンにすべての知っている事実を伝えて導いてしまえばよいわけで、そこを婉曲的にサポートする理由とは何か。

・案内人は手を出せない
おそらくですが案内人はパラノマサイトを用いて事件への介入が出来ません。
この世界の住人ではないといった感じの発言もありましたし、パラノマサイトどころか物理的な干渉も不可能なのかもしれません。
場合によっては時代が違う人間ということすらもあり得ます。

・セイマンに記憶を取り戻させ自主的に事件を解決してもらうためのプロセス
ある程度セイマンに記憶を取り戻して精神としての役割を持ってもらわなければ解決策は機能しません。
本編の内容については陰の書を突き止めることが最終的な目標のようにも見えましたが、その裏にはセイマンに自身の記憶を取り戻してもらい、解決策を起動してもらうための動機付けプロセスとしての意味合いがあったのかもしれません。
どのような手段にせよ最終的にはセイマンの協力は必要であり、同時にセイマン本人の意思はわからないことからも、より確実に自主的にたどり着いてもらうための誘導であった可能性はあるかもしれません。

・陰の書の内容が解らなかった
これについては憶測というか可能性の話になりますが、陰の書の内容について案内人はゲーム開始時に把握できていなかった可能性があるかと思います。
そのためセイマンを誘導し一度事件を進めて陰の書の獲得まで物語を進める必要があった。
その可能性もあります。

・パラノマサイトファイルは霊的な未解決事件の可能性?
案内人によればヨーコちゃんによるエリオとミヲちゃんの殺害を持って物語は終了とされていました。
もしかして、現実の正しいルートはこれで、のちの時代にパラノマサイトによってその未解決事件を解決するというのが事の本質だったりと思う節があります。完全な妄想ですが、だったら面白いな、とか
ただまぁ、行動理由から言えば割と当てはまる内容で、あそこでヨーコちゃんによって陰の書は証拠隠滅されてしまうでしょうし、そうなると陰の書の内容は誰も知りえない状態となります。
陰の書の存在自体や途中案内人によって誘導された白石さんの内容などはやっこちゃんが存命なので先の時代に情報などが残ると思われますが、こればっかりは確保しようがない情報です。
黒幕によって隠滅された陰の書の情報を確保し、未解決事件をセイマンの精神を導いて解決へ向かわせる、これが案内人とパラノマサイトの目的なのではないか、とそんな気もするわけですね。

・と思ったんだけど足洗い屋敷で詰む
そこまで想像たくましく考えたんですが、ここで基本的に正史があると仮定する考え方はパラノマサイトの音量カット機能が無いと足洗い屋敷に誰も勝てないので成立しないということに気が付くのです。
基本的にすべてのルートの序盤に並垣がいるので主要人物が殺害されてしまう……。
少なくともゲーム同様な正史という形では存在しないというのが基本的な着地点となります。


パラノマサイトと案内人に関しての総括と考察
・0時以前にセイマンの意識があることや、ゲーム本編の描写や案内人の発言などから音量カット、ストーリーチャートによる時間遡行、空間移動、憑依者のコマンドよるコントロールなどが行えるパラノマサイトと呼ばれる何らかの舞台装置が存在している可能性が考えられる。

・案内人(おそらくナカゴシ)は本所七不思議事件についてある程度知識を持ったうえで解決に導こうとしているが、婉曲的な誘導のみで直接的な指摘・助言行動は行わない。
これにはセイマンによって隠された解決策の発動方法を確保できていない、時間的空間的機能的な制約から直接的な関与ができない、解決に必須なセイマンが記憶を失っており、また確実な協力を得られる保証がない、などの理由が考えられる。

・セイマンを遠隔的に誘導していた、この世界を去るといった発言内容から案内人はこの世界とは空間、時間的に離れた場所にいる可能性が考えられる。

・案内人が事件についての情報をある程度事前に所持していることから、案内人が物語の時間軸から見て未来の人物の可能性が考えられる。

という感じでしょうか。
まとめちゃうとなんとも新規性のない内容な気がしますが、

現状パラノマサイトについて考えられるのはこの程度でしょうか。
さらっとアウトプットしたい部分については文章にできたと思うので満足です。

ほかにもいろいろ考えたい部分や、今後のパラノマサイトの展開なども気になるのでまた気が向いたら擦りますね。


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