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自死予防と春分から徒然に思ったこと- 私の心理臨床-

みなさまこんにちは。
春分の日が過ぎましたね。

冬と春を分かつ日

たまたまですが、
春分の日に
自死予防に関する研修準備会
に参加しました。
参加者は、
スクールカウンセラーや
大学相談室といった教育分野、
企業相談室や企業向け講師
といった産業分野
からの方々が多めで、
医療分野からの参加は少なめでした。


私はというと、
自死予防として
ゲートキーパー講習や
メンタルヘルスの講義をしています。
けれども、
私自身の心理臨床の基盤
となっているのは、
大学院時代から
ずっと身を置いていた
「精神科医療の中での
個人心理療法」
なのだなと、
研修会で自己紹介をしながら
改めて感じました。


今でも7割〜8割が
「個人心理療法」
というバランスで
心理臨床の仕事
に取り組んでいます。
講義や研修の仕事
のほうが目立つようで、
そういった仕事が大半なのかと
誤解を受けることもありますが、
実際は違います。
10年前もそうですし、
おそらく10年後も、
私の心理臨床の柱は
「個人心理療法」
だと思います。

心理療法の中で、
「死にたい」
「生きていても意味はない」
と語る方は少なくありません。
その苦しみや
苦しみを生じさせている要因は、
とても複雑であり、
すぐにどうにかなるものでは
ありません。
かと言って、
そのままお一人で
苦しみを抱え続けることは
ご自身を滅ぼしかねない
大きな圧力となっていく
危険があります。


心理療法の中では、
時間をかけて、
繰り返し、
苦しみや葛藤を語り合います。
そのプロセスを続ける中で、
苦しみや葛藤の奥にある
その人の
生命、
存在感、
持ち味
を共に見つけ、
認めていくことを
大切にしています。


時には、
「殺してほしい」
「処罰してほしい」
という訴えが表出する
自殺企図、
自己消滅衝動の強い方との
心理療法にも
取り組んできました。


このような方との
心理療法は、
主治医や担当看護師など、
多職種で協力し合える
医療チームがあるかどうかが
非常に重要でした。
そのようなチーム医療の経験から、
多職種で学び、
互いに支援しあう場
を作ることにも
関心を持つようになりました。


ここでも、
多職種での勉強会の様子を
またお届けしたいと思っています。
長い文章を読んでくださって、
ありがとうございました。
開業してから8ヶ月が過ぎ、
季節の変わり目に、
今の私の心理臨床を
振り返ってみました。
まだまだこれからです。
これからも
どうぞよろしくお願いします。

(20200321記載)

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