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【声劇台本】鬼は外

【LIVE配信者のためのざっくり利用規約】
・台本タイトル、作者名を明言すること。
・自作発言ダメ絶対。
・過度な改変はせず、台本を大事にすること。
・あとでいいので[利用規約]をきちんと確認してください。

★★★★★★★★★★

上演時間(目安):約5分程度

ジャンル
・コメディ
・家族
・節分

登場人物(参考情報)
娘:女児。妹。未就学児童~小学校低学年。
兄:男児。小学校低学年~中学年。
母:女性。
父:(=鬼)男性。

★★★★★★★★★★

娘「今日は、節分です!」

母「そうねぇ」

娘「あのね、節分はね、鬼が来たら、おまめさんえいって投げて、追い出すの。だからね、おまめさん、ちょーだい」

母「豆まきは夕方にしましょうね」

娘「はぁい」

兄「かーちゃん、腹減った」

娘「おまめさん、食べる?」

兄「豆まきするんだろ?」

娘「そうだった!」

母「んー、お正月のお餅が残ってるから、きな粉餅でいい?」

兄「うん」

娘「食べるー!」

兄「お前、今餅なんか食ったら、夕飯食べきれなくなるだろ」

娘「食べれるもん!」

母「はいはい。ひとつだけね。おにいちゃんはふたつかな」

娘「いいなぁ。あたしも早くお兄ちゃんになりたいなぁ」

兄「お姉ちゃんだろ」

娘「お兄ちゃんになるんだもん!」

兄「はいはい」


――― お餅を食べ終わってしばらくして。
――― 玄関チャイムの音がする。

母「あら、誰かしら。お兄ちゃん、出てくれる?」

娘「あたしが出る!」

――― 玄関へ走って行き、勢いよく扉を開ける娘。

鬼「悪い子はいねがぁ!!!」

娘「いやああああああああああ!」

母(あなた……それはなまはげ……)

鬼「悪い子はどこだぁ~」

兄「ま、豆っ! 豆だっ!」

娘「お兄ちゃん、あたしにもおまめさんちょーだい!」

母「はいはい、ふたりとも、どーぞ」

娘「えいっ! えいっ! 鬼は~外! 鬼は~外!!」

兄「てや! 出てけっ! ここには悪い子なんかいないから出てけっ!」

鬼「えっ、あっ、ちょっ、痛っ。痛いっ。割と痛いこれ痛いっ」

娘「鬼は~外っ! えいっ! えいえいっ!!」

兄「お前なんかこうだっ!」

鬼「わっ、ちょっ。蹴るなっ。痛っ。ちょ、かーさん、かーさん!」

母「ふふふ。悪い鬼はお外に行ってもらいましょうねー? えーいっ」

鬼「ちょちょっ、もー。退散だ~」

娘「鬼は~外ー!」

兄「お前なんかに負けないからなっ!」

――― 鬼が逃げ出した後。

母「ふたりとも、ありがとう。とっても強かったわねぇ」

兄「かーちゃんは俺が守るからな! 安心していいぞ」

娘「あたしが守るんだもん! お兄ちゃんのことも、守ってあげるんだもん!」

母「ふふ。ふたりとも、ありがとう」

――― ガチャリと玄関の開く音。

兄「ま、またか!?」

父「ただいま~」

娘「おとーさん!!!」

兄「とーちゃん、お帰り!」

娘「ねえねえ聞いてあのねっ、あのねっ、今鬼が来てね」

兄「俺たち、ちゃんとやっつけたんだぜ!」

父「おー、そっかー。今日は節分だからなぁ。でも、ちゃんと追い出せたなら、安心だな」

母「おかえりなさい、あなた。お疲れ様」

父「あー、うん……疲れた」

母「今日は大仕事だったものね」

父(酷いよ、お前までわりと本気で豆投げたろ)

母(あら、何のことかしら? ふふ)

娘「鬼がね、突然入ってきて、悪い子いないかーって。うちに悪い子いないもんね」

父「そうだな。今日もふたりとも、いい子にできたんだなー」

兄「当然だろ!」

――― とある家庭の、平和な日常は続く。

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