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知らないと損をする言葉のお話「アンダーマイニング効果」

少し前に子供の育て方で話題に挙がった話かと思います。

アンダーマイニング効果とは、過正当化効果ともよばれます。 「役に立ちたい」「達成したい」という内発的動機付けにより行動したことに対して、「報酬を与えられる」「圧力をかけられる」などの外発的動機付けにより、やる気が削がれてしまう心理現象です。

この外発的動機付けとして報酬、金銭的やモノを与えるということがわかりやすいですね。

一人で宿題をやっていた子供にご褒美例えばお菓子を上げていると、だんだんと宿題をやるというモチベーションからお菓子をもらうことが目的になってしまい、だんだんと行わなくなってくる、という話があるようです。

アンダーマイニング効果の反対として、エンハンシング効果が挙げられていることもありますよね。
何か具体的な報酬ではなく、褒めるとことでより動機づけを強化してモチベーションを上げようというものです。

しかし、この「褒める」ということも「褒められるとうれしい」という外発的動機になりがちなので注意が必要かなと思います。

とは言え、どういったものが外発的要因になり、アンダーマイニング効果を生みやすいのかを理解しておくことは気持ちよく仕事や作業をするうえで役に立つかもしれません。

お金

仕事でやる以上ある程度は仕方がないことかと思いますが、目的がお金になるとアンダーマイニング効果を生みやすいのは事実のようです。

趣味を仕事にしたら大変というのはこういったところからも来ていそうです。

周囲からの評価

これはSNSで特にありそうですね。
絵をかくのが好きで書いていたはずなのに、いつしか「いいね」をもらうために絵を描くようになってしまい、初めはうまくいっていたけど、だんだんといいねがもらえなくなってしまい…。よく聞く話です。
とはいえ、周囲からの評価はうれしいもの。よい距離感をとってうまく使いたいものです。

締め切りやノルマ

外発的動機付けについて、何もポジティブなことばかりではありません。締め切りやノルマといった比較的ネガティブになりがちな要因もアンダーマイニング効果を生みます。これは自分で立てた締め切りであっても悪い意味で効果を発揮する様です。
予定や計画を立てるときは意気揚々と立てますが、だんだんとそれが重荷になり…。だれしも経験していることかと思います。

私なりの落としどころ

とはいえ、アンダーマイニング効果の要因として挙げたあれこれも何かを実施する場合には必要になる要素な場合も多くあるかと思います。
私は最近プライベートでのタスクを引くときに、期限を設けないタスク表を作るようにしています。
上のほうから順番にやっていくようなイメージです。先に書いたタスクであっても「優先度低いなぁ」や「あんまりやりたくないなぁ」というものはどんどん下にずれていきます。半年前にかいたタスクが残り続けているということもよくあります。

やらなかったタスクは「できないタスク」として切り捨てるようにしています。全部できるわけではありません。
また期限も設けないようにしています。できなかったタスクについてはどうせ期限を設けてもできなかったタスクだったと割り切っています。
そして、タスク自体は書き出して、数として積みあがってはいくので達成感を得ることはできます。

今のところこういった感じでアンダーマイニング効果と付き合っています。
また、目的も流されていないか、絵をかくときも「うまくなること」「描きたい絵を描くこと」以上に「いいねをもらうこと」が目的になっていないか。
「いいねをもらうこと」であれば何も絵を描く必要はなく、それこそ猫の写真を上げておくのが一番効率がいいでしょう。

しっかり何が目的なのか、自分は何がしたかったのかを意識してうまくアンダーマイニング効果と付き合っていきたいものです。

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