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「イナゴ絵師」という単語に思うこと


基本的に「イナゴ絵師」というのはポジティブな意味でつかわれることはありません。
「イナゴ絵師」という単語は、インターネット上で活動するイラストレーターやアーティストに対して使われるスラングです。具体的には、特定の人気ジャンルやキャラクター、流行に乗っかって短期間で大量のイラストを描くアーティストを指します。彼らは、流行に敏感で、すぐに新しいトレンドに飛びつくことから、「イナゴ」(バッタや蝗のこと)にたとえられています。イナゴは大量発生して一斉に移動し、作物を食い荒らすことから、この比喩が使われます。
たいていの場合は、トレンドに追随するばかりで、自分自身の独自のスタイルやテーマを持たないと批判するときに使います。

ただ少し考えてほしいんです。

新しい作品が出たらその作品を見ますよね、楽しみますよね?
「イナゴ絵師」と絵を描いているひとを馬鹿にしている人も新しい作品が出たら楽しむと思います。

絵を描いている人はその「楽しかった」という気持ちを絵に乗せて描きます。
誰にも頼まれていないのに、その「楽しかった」という思いだけで勝手に描きます。すごいですよね。1枚の絵を描くにも単純に時間がかかります。5時間かかるなら、その5時間はそのキャラクターの事を考えてずっと描き続けるわけです。
人生の貴重な時間を使って、「楽しかった」だけで、お金にもならないのに描くんです。

同じように新しいものを楽しんだのに、絵を描かない人はそんな絵を見て「イナゴ絵師」などと言って腐しますし馬鹿にします。
あなたも同じように新しい作品を楽しんでるのに。いわば「イナゴ消費者」に過ぎないのに。

それに「トレンドに追随するばかりで、自分自身の独自のスタイルやテーマを持たない」という批判も見ますが、そうでしょうか?
嫌いなものを描くでしょうか?嫌いなゲームの嫌いなキャラクターを、人生の貴重な時間をつかって、一生懸命練習した技術を使って、それでも描くでしょうか?
それも、そのコンテンツを馬鹿にするような絵ではなく、楽しかったという気持ちを載せて描けるでしょうか?

「イナゴ絵師」などといって絵を描けない「イナゴ消費者」の人は想像してみて欲しいんですが、文章は書けますよね?
嫌いなコンテンツのファンとしての文章を書きますか?いいねがもらえるからと言って、好きでもないアイドルの誉める文章書けますか?それもそのアイドルの特徴を調べて、いろいろ盛り込んだ文章。できないですし、そんなことに時間使いたくないですよね?

PV稼ぎのために「イナゴ絵師」は作品を利用していると批判する人もいるかもしれないですが、PV稼ぎ、いいじゃないですか。何が悪いんですか?
絵を描いて反応をもらえたらうれしいですし、それにもしその人が商用作家や仕事を募集している人なら流行を利用するなんてあたりまえですよね?働いたことがある人なら理解できると思います。

皆さんも透明ドリンクは記憶に新しいと思います。
https://www.fressay.co.jp/journal/201805-7/

各社が流行にのってこぞって販売して、流行が去ったらほかの流行に移行するのは当たり前です。

私個人としては「イナゴ絵師」というのは絵を描きたくても書けないコンプレックスを持ってっている「イナゴ消費者」の嫉妬か、自分もイナゴをしてもいいねがもらえなかった絵を描く人の嫉妬かなと思っています。

もっと身近な例として、「いいね」や「リポスト」が集まっているものに対してポストをつけたりする人や、「イナゴ絵師」とかいって一人の絵師に群がって叩いている人こそ「イナゴSNS使い」なのかなと思います。

くだらないのでやめたらいいのになぁと思います。

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