見出し画像

「邪神ちゃんドロップキックXと富良野」から見る変化を怖がる大人たち

現時点でもジリ貧なのに何を怖がっているのでしょうか、という気持ちです。

元ネタ

いきさつはリンク先を見てもらえばと思うのですが、富良野市議会が邪神ちゃんドロップキックXの内容が富良野に対してのイメージダウンにつながると文句を言ったという話です。

それを受け、アニメ側は無料配信をして、実際に見てもらいどうだったかというアンケートを実施。

8万票以上を集めこのような結果になりました。結果としてはとてもポジティブだと思います。

私は今年の10月に10泊で北海道を一周回り、その中で富良野にも宿泊しました。富良野全域を回ったわけではありませんが、正直観光に適している土地では無いと思います。

例えば富良野の名産としては以下があるようです。

ワイン、チーズ、スイーツ(フルーツ)、TVドラマグッズ、ラベンダーグッズ、富良野メロン、富良野オムカレー、富良野の野菜

とのこと。富良野ファンの神経を逆撫でする意図はないのですが、現地に行って、現地ならではのことが少ないのと、これと言えば富良野という物が少ないです。
国内ワインはなんとなく山梨や長野の方が強い印象がありますし、スイーツ(フルーツ)も似た印象です。TVドラマグッズとして挙げられている対象としては「北の国から」「優しい時間」「風のガーデン」とのことですが、私があまりこういったことに疎いからでしょうが、「北の国から」が一番有名な気がします。しかしそれも20年以上前の作品です。ドンピシャではまった世代はだんだんと高齢になり、アクセスのよくない富良野まで「北の国から」のロケ地をめぐるために旅行は少し難易度が高いのではないかと思います。

ラベンダー畑は壮観ですが、7月-8月と時期が限られているでしょう。ほかの名産についてもおいしいのでしょうが、富良野の野菜やオムカレーを食べるためだけに北海道の、飛行機やフェリーから若干アクセスの悪い富良野まで行くかというと正直難しいところかなというのが1人の道外の人間の感想です。

人口もどんどん減っています。2000年の26,000人から2020年では21,000人。ただでさえ全国的に少子高齢化になっているのに、話題性が無ければこれからどんどんと沈んでいくだけでしょう。2030年には18,000人との予想も出ています。
この26,000人という人口がどのくらいなのかというと、東京都の西多摩郡瑞穂町、神奈川県だと湯河原町、千葉県だと山武郡横芝光町です。正直人口が多いとは言えないでしょう。(ちなみに東京で一番人口が多い世田谷区は約948,000人、神奈川で一番人口が多い横浜市は3,724,000人とのこと)

京都の様に歴史的建造物に恵まれているわけでもなく、海にも面していないので、海産(北海道は海産というイメージがある)で客を寄せるのも難しいでしょう。

若干失礼ですが、そもそも話題性もないのに、イメージダウンもへったくれもありません。このインターネットが発達して情報を様々得ることができる今、まずは良くても悪くても知ってもらうことこそが大切だと思います。知っている世界の範囲が広がりました。旅行をするにしても、昔のように旅行代理店のパンフレットに書かれている旅行先しか無いということも無くなっています。

このように傍から見ていて現状既にジリ貧なのにもかかわらずこんな小さなイメージダウンを気にしてどうするのでしょうか。部外者から見ると逆に積極的に働きかけないでどうするのでしょうかと思うのですが、きっとこの市議会の方々はジリ貧こそが良し、と思っているのかなと思います。
「市の財政を破綻させて、観光的に人も呼ばずに、市をたたもうとしているのに盛り上げないでほしい!!!」という叫びなのかなと受取りました。

そして邪神ちゃんドロップキックXの製作側は「違法ダウンロードよりも早い!」みたいな正面切って戦う様なとち狂ったことをやったり、今回の「じゃあみんなに見てもらって判断してもらおう」という姿勢は大好きです。応援しています!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?