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『そらから おちてきてん』ジョン・クラッセン作/長谷川義史訳


命を吹き込む、おちてきてん。


 長谷川義史の訳でなければジョン・クラッセンの絵本を開くことはなかったかもしれません。
 タイトルは『そらから おちてきてん』。原題は<THE ROCK FROM THE SKY>で、日本のタイトルの方が素晴らしいです。はっきりいうて。

 クラッセンの絵でいえば、そら(空)の描き方に目を惹かれます。灰色がかった空気にうっすらと虹色を混ぜている。そのせいか、岩が落下してくる危険な状況が、ほのぼのしたファンタジーに見えてきます。
 SFっぽい世界観なのに、随所で笑いが込み上げてくる。訳者のことばの力でしょう。絵本に命を吹き込むとはこういうことかと思いました。


登場人物たちの会話がきこえてきそうな表紙

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