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やりたいことがないとダメ?(シニア編)

こんにちは、Mulanです。
フリーのキャリアコンサルタントで、学生や社会人のキャリア支援をしたり
時々、講師として研修をしたりしています。

さて、今日のタイトル「やりたいことがないとダメ?(シニア編)」

前回の投稿で「10代、20代でやりたいことがわからなくても、見つからなくてもまずは、目の前にある”自分が出来ること(仕事)”をやってみることが大切」「やりたいことは”見つけるもの”ではなく”出会うもの”」
「今やりたことがなくてもダメじゃない。出会うべくして出会う。」と
書いたのですが、先日、ちきりんさんのXのポストから、彼女の2006年に
書かれたブログを読んで、新たな視点を得たのでご紹介したいと思います。

このブログの中で、ちきりんさんは”人が毎日やっていることは次の3種類

(1)やらなくてはならないこと
(2)やりたいこと
(3)ヒマだからやっていること

この割合を考えるとそれぞれの人の生活スタイルが浮かび上がる。
と書かれています。

で、ここからなんですが、一定の年齢までは、基本的には(1)と(2)が多くて、(3)の割合は少ない。でもある年代から(3)が現れてどんどんその割合が大きくなると書かれています。

例えば、サラリーマンが定年を迎えて退職すると(1:やらなくてはならないこと)の割合は多分大きく減ります。その代わり、趣味が多かったり、アクティブな方であれば(2:やりたいこと)の割合がぐーんと増える。そういう方は(3:ヒマだからやっていること)の割合は少ないでしょう。

でもでも、仕事一筋でほとんど趣味もなかった人だと(1:やらなくてはならないこと)の割合を埋められるほどの(2:やりたいこと)があるとは思えません。自然と(3:ヒマだからやること)が増えます。
ヒマだからやること⇒なんとなくテレビを見て一日中ゴロゴロみたいなとこでしょうか。

平均寿命が男女共に80歳を超えている状況で、60代半ばから”やらなけれならないこと”もなく”やりたいこと”もなく、なんとなく毎日ゴロゴロと過ごすなんていうのは、ちょっとマズいですよね。

現在67歳の私の夫がまさに、そのマズい状態に突入しようとしています。
技術職ということもあり、60歳の定年後もありがたいことにまだ仕事をさせてもらっています(同じ仕事をしているのに給料が減ったとか文句は言っておりますが(笑))とはいえ、そろそろ体力、気力ともにキツクなってきたようで、退職を考えているようですが、本人が困っているのは「やりたいことがない」ということ。

50代の後半から、私が「定年後やることないときっと退屈するから、何か
趣味でも作った方がいいよ」などとことあるごとに言っていたので、カメラを始めたり、大型バイクの免許を取ってバイクでツーリングをしたりと
していたのですが、どれも続かず・・・で今に至ると言った感じ。

もちろん、シニアになってから新たな趣味を見つけて、楽しく、アクティブに活動している方もいらっしゃいますが、うちの夫のような方も多いのではないでしょうか。

夫を見ていて思うのですが、文句を言いながらも定年後仕事を続けていたのは、相手のリップサービスもあるかもしれませんが「○○さんには居てもらわないと」等と時には言ってもらえること。つまり、自分が「何かしら役に立っている」「何かしら評価を得ている」ことを実感することにメリットがあったからだと思います。

10代、20代は人生これからなので、色んな経験を積みながら「やりたいことに出会う」機会があります。その出会いを待つことができます。
でも例えば60歳の定年後、会社というコミュニティを外れることで、待っているだけで、やりたいことに”出会う”というのは無理だと思います。

ですから、少なくとも50代ぐらいから、自分のその後の人生、どんな風に過ごしたいかを考える機会を主体的に持つことが必要ではないかと思います。

趣味ももちろん良いのですが、やはり「誰かの役に立っている」と
実感できることが、心身ともに健康でいる方法なのかなと思います。
仕事でも、ボランティアでも、お孫さんのお世話でも、その方の生活環境に応じたもので構わない。何かしら「やりがい」を感じられるものを”主体的に見つけること”が楽しいシニアライフを過ごすためには大切なのではないでしょうか?










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