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ゆーらんせん/ボカコレ2024冬

お久しぶりです。kohacolaです。
今回はボカコレ2024冬に投稿した「ゆーらんせん」について話していきたいと思います。

製作経緯

本来なら初音ミクボーカルの全く別の曲を用意していたのですが、ミクさんが有給を取得したため一回お蔵入りということになりました。(2月入るまでにデモが完成できず、絵師さん動画師さん等に依頼することが難しくなったため見送りました。)
そのため、2週間ほどの急ピッチで製作した作品となっています。

ミクさんが有給なので誰に歌ってもらうか悩んでいた時に、ちょうど知声誕生祭とボカコレの期間が被るということを知り、久々に歌ってもらうことにしました。

歌詞について

最初はを書いた時と同じように自動筆記(シュルレアリスムのアレ)でバーっと書き散らし、なんならそのままパッケージしても良いかとまで思っていました。その時に遊覧船というワードが引っかかり、とある曲と合わせ鏡のように写ったのである種アンサーソングとも取れる内容になりました。
ただ、アンサーソングとして製作したわけではないということをここで明言させていただきます。

そのとある曲というのがamazarashiの1.0です。

詳細な箇所の引用などは避けますが一度聴いていただければなんとなく触れていることがわかると思います。

ここからは一般論と持論と暴論が歪に混ざった内容になってしまいますが、少し。
昨今の境界がなくなりつつある、無くそうとしている世界の中で、よりわたしたちは表層下で小さな区切りをたくさん生み出していると感じています。
それは個人についても、集団に対しても同じです。名札の数や優劣など、定量化できるものとできないものをそれぞれの主義主張に整合性を求めて、それを是とする場所を求め流れているのだと私は思っています。
その中で個を支える絶対的指標を掲げよ、と言うような半ば強引的、宗教的なものに賛同する部分もあれば悍ましさを感じる部分があります。
二項対立のような状況下で、不確定の境界に漂い、定義を求めて溺れかけているものに助けを出すのは、当事者からしたら救難船のように見えるかもしれません。しかし私にとって見れば、それは決して救いなどではなく、その船も羅針盤を失い寂しく彷徨っているのではないかと思いました。

自分の歌詞における「対比と自意識の立ち位置の形容」というものを遊覧船に担ってもらいました。
長々と連ねましたが、「作者が勝手に言ってるだけ」と思って好きに解釈していただけると助かります。

曲について

最初作り始めた時はオーソドックスなブリットポップテイストのロックをやろうとしていたのですが、全く別の曲のデモが気に入っていたのでそれと合わせることになりました。なのでクソ長間奏の前後でアレンジがガラッと変わっていると思います。

アレンジ

1Aはミニマルな感じでドラムマシンを走らせて、サビから生ドラムで迫力を出そうとしたはずなんですけど、あんまり緩急が無かったのでBメロにプリズマイザーをぶち込みました。知声さんに使うのは初めてだったのですが、ミクと違う帯域が鳴って面白かったので今後知声さんのデジタルクワイア楽曲を作るかもしれません。(etc.みたいな)

サビは歌メロのために極力シンプルにコードのみ鳴らしています。途中の裏メロは実はボツになった歌メロの再利用だったりします。

クソ長間奏はご覧の通り水中に沈んでいく感じをイメージさせようとしました。というのも、グラニュラーで遊んでたら面白かったので追加したら良い感じになり、じゃあ全部やるか!とフレーズを切って投入させまくった結果ああなりました。こういうのを作ったり、つよつよ音人のhow to動画を見るたびにableton liveが欲しくなるのですが、逆張りロックンロール精神で頑なにLogicProを使い続けています。(金ねンだわ)

コード進行

サビはいつもの(?)コード進行です。ノンダイアトニックコードを使わないと曲が作れない呪いにかかっているからか、何となく同じ様になりがちでそろそろ危機感を持ち始めています。理論とかインターネッツで調べても活かせたことがまるで無いので練習曲とかを上げるかもしれません。多分。

いつもの置いときます(だいぶ適当)

リファレンス

今作は自分のルーツに沿った曲なので沢山あるのですが、何曲かを。
イントロとかのイメージ

リズムと裏メロはここから発想を得ました。

2番のギターはデモの段階ではこんな感じでした。

今作は全体的に、というか根本的に君島大空の影響を受けてるなぁーと、これを書きながら再認識しています。自分の音楽の原体験期(俗にいう思春期)を経た後に出会った音楽家の中で一番衝撃を受けた存在です。

終わりに

今回のボカコレは初のTOP100参加にもかかわらず遅刻し、特に自薦もしたわけではなかったので今までで一番再生数が伸びなかった結果になりました。
実際曲の内容も自薦する様なものでもなかったし、そもそも自薦はクソ疲れてめんどくさいのでやる気もあまりなかったので「あわよくば見つかってくれ〜」程度に思っていました。
それでも過去一でコメントをいただけたり、刺さった人がいたり、手応えとしてはすごい良かったと感じています。この曲のおかげで何となく今年一年はこのモードで突き抜けられたらなと思っているので是非期待していてください。
最後になりますが、聴いていただいた皆様、応援してくださる皆様、いつも本当にありがとうございます。

それではまた、

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