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職場におけるセクハラになる7つの行動や発言パターン53の実例公開


1.はじめに

セクハラは職場の生産性を阻害し、働くすべての人にとってストレスの原因となります。しかし、その多くは無意識的な行動や発言から生じるため、正確にどのような行動や発言がセクハラに当たるのかを理解し、自身の行動を改めることが重要です。今回は、セクハラとなる可能性のある行動や発言パターンについて詳しく解説し、その防止方法についても提言します。

2.セクハラとなる可能性

2-1. 発言パターンのセクハラ

性別、身体の特徴、プライベートな情報についての発言は、受け手に不快感を与える可能性があります。
例えば、「胸が大きい」「お尻が綺麗」「ウエストが細い」「スタイルがいい」「おばさん発言」「若い子が入れてくれたお茶はおいしい」「最近きれいになったね」「ちゃん付けで呼ぶ」「好みの男性のタイプは?」「彼氏はいるの?」「綺麗だね」「かわいいね」「色っぽいね」「3サイズを聞く」「今日はスカートが短くない?」「結婚しないの?」「女性だから役職につけたんだ」「女性の武器を使ったんだ」「ダイエットしたら」などの発言が含まれます。

2-2. アプローチパターンのセクハラ

無理に肩を揉む、頻繁にメッセージを送る、視線を送り続けるなどの行動は、他者のプライバシーを侵害するためセクハラとなり得ます。
例えば、「女性部下の肩に手を置く」「女性部下の肩を揉む」「女性部下の頭をポンポンする」「紙を触る」「女性部下をじっと見つめる」「顔を近づける」「女性部下の手に触れる」「頻繁にメールやLINEを女性部下に送る」「上から下に舐めるように女性部下を見る」「女性部下の服や持ち物をチェックする」などの行動が含まれます。

2-3. アクションパターンのセクハラ

一対一で食事に誘う、帰宅途中をつけるなど、相手が不快に感じる可能性のある行動はセクハラに該当します。
例えば、「女性部下を一対一で食事に誘う」「女性部下の手や足を触る」「女性部下の帰宅途中をつける」などの行動が含まれます。

2-4. 社外でのアクションパターンのセクハラ

職場外での行動でも、相手が不快に感じる行動はセクハラとなります。
例えば、「女性部下にお酌させる」「女性部下にカラオケでデュエットを強要する」「移動中に女性部下の肩を抱く」「トイレで女性部下を待ち伏せする」「帰りのタクシーに一緒に乗り込む」などの行動が含まれます。

2-5. 同性同士のパターンのセクハラ

セクハラは異性間だけでなく、同性間でも発生します。性体験を無理に聞いたり、性別を理由に侮辱したりすることはセクハラです。
例えば、「男性部下を風俗店に無理やり誘う」「男性部下の性体験を聞く」「彼女の有無を聞く」「彼氏の有無を聞く」「お子さんの予定は?」と聞く、「男のくせにだらしない」「女のくせに生意気」などの発言が含まれます。

2-6. 女性から男性パターンのセクハラ

女性から男性に対するセクハラも存在します。「若いのに髪薄いね」というような発言や、断りなく身体接触をする行動はセクハラとなります。
例えば、「男性部下に対し若いのに髪薄いねと発言する」「男性部下の住んでいるところを聞く」「男性部下の膝の上に断りなく乗る」「勝手にペアにしようとする」などの行動が含まれます。

2-7. 気づけないセクハラパターン

意図せずにセクハラになり得る行動もあります。「休暇の予定を聞く」「年齢を聞く」など、他人のプライベートに踏み込む行動は適切ではありません。
例えば、「休暇の予定を聞く」「年齢を聞く」「相手を下げる発言をする」「個人のアイデンティティを無視する」「母親神話」などの行動が含まれます。

これらのセクハラは、職場の雰囲気を悪化させ、生産性を低下させるだけでなく、法的な問題を引き起こす可能性があります。そのため、部下から話題を振られたときにのみ話す、聞き上手な上司を目指す、部下のプライバシーを尊重する、性別に基づくステレオタイプを避ける、公平な評価を心掛けるなど、日々のコミュニケーションを通じてセクハラを避けることが必要です。

3.セクハラを避けるための行動

セクハラを避けるための具体的なポイント以下のとおりです。

3-1.部下から話題を振られたときにのみ話す

自分から無理に話題を振るのではなく、部下から話題が振られたときにのみ会話を進めることを推奨しています。これにより、部下が不快に感じる可能性のある話題を避けることができます。

3-2.聞き上手な上司を目指す

上司としては、部下の話をよく聞き、理解し、適切に反応することが重要です。部下が自分の意見や感情を自由に表現できる環境を作ることで、信頼関係を築くことができます。

3-3.部下のプライバシーを尊重する

部下のプライベートな情報について無理に尋ねるのは避けるべきです。これには、恋愛関係、家族構成、趣味、休日の過ごし方などが含まれます。

3-4.性別に基づくステレオタイプを避ける

「女性は感情的だ」「男性は理論的だ」といった性別に基づく一般化は避けるべきです。これらのステレオタイプは、個々の能力や性格を無視する可能性があります。

3-5.公平な評価を心掛ける

性別に関係なく、部下のパフォーマンスや貢献を公平に評価することが重要です。これにより、部下は自分が公正に扱われていると感じ、職場の満足度と生産性が向上します。

これらのアドバイスを実践することで、上司はセクハラを避け、より健全で生産的な職場環境を作ることができます。

4.健全で生産的な職場環境を作ることによるベネフィット

健全で生産的な職場環境を作ることによるベネフィットは多岐にわたります。以下にその主なものを挙げてみます。

4-1.従業員の満足度とエンゲージメントの向上

職場環境が健全であればあるほど、従業員は自分が尊重され、公正に扱われていると感じます。これは従業員の満足度とエンゲージメントを向上させ、結果的に生産性を高めます。

4-2.離職率の低下

健全な職場環境は従業員の離職率を低下させます。従業員が職場に満足していれば、他の職への転職を考える可能性は低くなります。

4-3.チームワークの向上

互いに尊重し合う環境は、チーム内のコミュニケーションと協力を促進します。これはチームワークを向上させ、プロジェクトの成功率を高めます。

4-4.イノベーションの促進

健全な職場環境では、従業員は自分の意見やアイデアを自由に表現することができます。これは新しいアイデアの創出とイノベーションを促進します。

4-5.企業の評判の向上

健全な職場環境は企業の評判を向上させ、優秀な人材を引き寄せることにつながります。また、顧客やビジネスパートナーからの信頼も深まります。

4-6.リスクの軽減

セクハラや他の不適切な行為を防ぐことで、法的な問題や訴訟のリスクを軽減します。これは企業の財務的な安定性と持続可能性に寄与します。

これらのベネフィットは、企業の成功と持続可能性に直接的に寄与します。

5.まとめ

職場環境の改善は、従業員の満足度とエンゲージメントを向上させ、離職率を低下させ、チームワークを高め、イノベーションを促進し、企業の評判を向上させ、リスクを軽減するなど、多大な利益をもたらします。

私たち一人一人が自身の行動を見直し、セクハラを防ぐことにより、より健全で生産的な職場環境を実現することができます。その一歩として、今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。


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