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おやすみなさい


えらかったね、がんばったね、ずーーーーっとあの時からがんばってきたんだね、
もういいよ、もういいよ。もういいの。

もうがんばる自分にさよなら。おやすみなさい。



本当は高校2年くらいまで人付き合いは得意じゃなかったよね。
友達は少なかったよね。人の前に立つことなんてあり得なかったよね。
なーんにもしないで自分の見た目にずっと愚痴こぼしてたよね。
ずっと此処じゃない何処かに行きたかったんだよね。

がんばったんだね、すごく。自分を変えたかったんだよね。絶対に変えてみせるって覚悟してたんだよね。



憧れの大学に入るためにがんばったよね。
狭いこの土地と高校から出たかったんだよね。


もっとたくさんの人と仲良くなりたかったんだよね。

だれとでも仲良くなれるあの子の真似してみたよね。憧れの先輩たちみたいに、誰からも好かれる先輩になりたくて、優しく立ち振る舞ってみたよね。
真似すればあの人みたいになれるって思って必死になったよね。気がついたら先導する立場が得意だったんだんだって思ってたとときもあったよね。




かわいくなるために最大限に努力したよね。

一生懸命メイクの練習をしたり、でも顔だけじゃダメだって知って運動なんて全くできないと思い込んでいたのに筋トレしてみたり、食事の改善が大事って学んだからタンパク質中心の食事にしたり、でもやっぱり体質改善にはただの筋トレじゃなくて体幹を鍛えることが大事って知ったからホットヨガ通ったり、ピラティスしたりさ。外面だけじゃなくて内面からも綺麗になろうと本当に一生懸命だったよね。


新卒で入社する企業は大手にしよう、って決めたとき、腹括ってがんばったよね。

研究室もサークル運営もバイトもインターンも、うまい塩梅をとりながら全力でやったよね。大体のことは人に対しての恩返しの気持ちがおっきかったから、無限にがんばれたよね。並行しながらの就職活動は大変だったね。それでも周りの大人たちをみて、自分のキャリア観と真剣に向き合い続けたよね。当時のできる限りで。




理想の自分になるために、覚悟を決めたあの夜から、足りない部分を補うために必死に努力してきたね。

だから、もういいよ。もう無理して自分に鞭を打たなくていいよ。
大切なひとにたくさん出逢えたね。すぐに時間を作って家の近くにまできてくれる友だち。遠くで見守ってくれる先輩。海外から電話してくれる友だち。
そのままでいいよってゆってくれるパートナー。


ずっとがんばってきたわたし、本当にありがとう。

いっぱいいっぱいその分だけ素敵な人、土地、出来事に出逢えたよ。だから今はもうおやすみなさい。

これからは、もうがんばらなくても生きていけるわたしにバトンタッチ。

がんばらずに「できること」を小さくでも重ねていくの。あの日のわたし、こころからありがとう。

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