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【研究】教員と学生の相互作用を促すための「質問書方式」

2024年11月1日(金)

金曜日は研究の話題で書いています。

受講者が100人以上の大規模な授業をいかにうまく運営するかは、大学教員にとって常に挑戦する価値のある課題です。一方通行で、聞いているだけの退屈な授業ではなく、教員と学生の相互作用を促すための方略は工夫する価値があります。

そのひとつに「質問書方式」と呼ばれるものがあります。田中 一『さよなら古い講義:質問書方式による会話型教育への招待』(北海道大学出版会, 1999)で紹介されている質問書方式では、授業の最後に受講生に質問を所定の用紙に書いてもらい、次回の授業の冒頭でその質問に答えていくという活動をすることによって、授業の活性化を促しています。

私も質問書方式を自分の授業で実践していました。受講者131人の心理学概論の授業において、質問書方式を実践した報告が次の発表です。

向後 千春(2001)質問書方式の心理学授業の良さの規定要因, 日本教育心理学会第43回総会発表論文集, p. 64

その結果、「4 質問書を書いたこと」に対する評価は、3.68(最大5)とやや肯定的であり、「6 質問書を取り上げて回答したこと」評価は、4.12と高かったことが示されました。

今になって気づいたことですが、「12 毎回授業が早めに終わったこと」の評価が4.45と非常に高いですねw。

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