3-コラム用

自分の感情や思考の良し悪しを判断しないでただ眺めるとそれが作り物であることがわかってくる。

水曜日はフリーテーマで書いています。

マインドフルネス瞑想のトレーニングのひとつに「ボディスキャン」という方法があります。自分の体の特定の部位に注意を向けるという練習です。

具体的には、リラックスして座り、まずは自分の呼吸に注意を向けます。呼吸に注意を向けるのは、それがやりやすいからです。そうしたら、自分の注意を体の部分、頭のてっぺんから、顔、首、肩、胸、お腹、腰、足、足の裏まで、順番に注意を向けていきます。これがボディスキャンです。

私の思いつきはこうです。ボディスキャンができるのであれば、同じように、自分のマインドをスキャンすることができるでしょう。

自分のマインドには、さまざまな感情、思考が生まれては消え、生まれては消えています。感情には、うれしいもの、幸せなものから、怒り、嫉妬、悲しみ、後悔などがあります。思考には、やりたいこと、やりたくないこと、仕事、人間関係、長期的な計画などがあります。

毎日、ひとつひとつの瞬間に、そうした感情や思考が生まれては消えていくのです。マインドスキャンは、これらの感情や思考そのものに注意を向けます。それがいいとか悪いとかを判断するのではなく、ただ注意を向けてスキャンするのです。

「ああ、今、イライラした感情があるな」
「ああ、私はこれを心配しているんだな」
「ああ、私はこんなふうになるといいなと考えているんだな」

その感情や思考や想像について、良い悪いの判断をしないで、ただそれを眺めます。

マインドスキャンは、ジャーナリング(日誌)という方法に似ています。ジャーナリングでは、自分の感情や思考に注意を向けて、それを書き出すという方法をとります。一方、マインドスキャンでは、書く必要もなく、ただその感情や思考に注意を向けるだけです。

マインドスキャンをしていくと、自分の感情や思考は、自分自身が作り出したものに過ぎないということがわかるようになってきます。それは正しいものでも、事実でもなく、自分が(何らかの目的のために)作り出したものなのです。

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