新しい知識を仕入れるという視点から見ると「講師の話を聞く」という方法は効率の良い方法ではない。
火曜日は「教えること/学ぶこと」のトピックで書いています。ここしばらくは、授業や研修の設計と実施について書いています。
前回はグループワークのやり方として、単に話した内容を発表してもらうだけでなく、講師がその発表内容をコンパクトに板書して、コメントとまとめをするといいということを書きました。
さて、ここしばらくはグループワークの方法について書いてきました。グループワークの効用は次のようにまとめられます。
・他人に伝えるために、自分の考えをまとめて、表現すること自体が学習である。
・他人の考えを聞き、自分の考えと比較し、統合していくこと自体が学習である。
・自分が学ぶためには、自分の立場や状況と近い他人から学ぶのが効率の高い方法である(ヴィゴツキーの "発達の最近接領域" 理論)。
以上のような理由で、私の授業や研修ではグループワークを一定の割合で組み入れているのです。そうすると必然的に、私が話したり説明したりする時間は、グループワークで取られた時間の分だけ短くなっていきます。そのため「もっと講師の話が聞きたかった」などの感想を事後アンケートでいただくこともよくあります。
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